タイトル | 小輪アスター摘心栽培の電照による秋出荷技術 |
---|---|
担当機関 | 長野野菜花き試 |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
小野佳枝 荒井好郎 臼田彰 |
発行年度 | 2002 |
要約 | セル苗で販売されている小輪アスターの適品種を用い6月下旬から7月中旬に定植し、定植4週間後に摘心し、同時に電照を開始すると、9月下旬から10月下旬に高品質な切り花を出荷できる。 |
キーワード | 小輪アスター、適品種、摘心、電照、秋出荷 |
背景・ねらい | 小輪アスターを自然条件で秋出荷する場合、早期開花しやすく、草丈が短くなり商品価値が著しく劣る点が大きな問題となる。既に、種子で販売されている品種は、定植時から電照する無摘心栽培で秋出荷の良品生産が可能となっている。しかし、購入苗を利用する場合にはコスト面から、摘心して1株から数本の切り花を収穫する必要がある。そこで、購入苗を用いた摘心栽培において、電照による秋出荷技術を確立する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 苗で販売されている品種を用いて摘心栽培を行う場合には、定植4週間後から摘心し、同時に電照を開始すると、自然日長に比べて開花期を遅らせ、品質も向上する。また、本作型には、「ハナパープル」のような高性種を用いると高品質切り花を得やすいと考えられる(表1)。 2. 切り花日は、電照による長日処理(16時間日長)により、6月下旬定植で9月下旬~10月上旬(表2)、7月中旬定植では10月中旬~下旬となる(表3)。 3. 長日処理により、切り花長、切り花重、節数が増加し、ボリュームのある草姿となり、品質が向上する。 4. いずれの定植期においても、切り花長が70cm以上でその他の品質も良い品種は、「ハナローズ」、「ハナサーモンピンク」、「ハナホワイト」、「ハナディープローズ」、「ハナピュアローズ」、「ハナパープル」である(表2、3)。 5. 「ハナディープブルー」、「ハナブルー」は側枝が軟弱で、花が大きく、「ハナパープルフラッシュ」も花が大きかったため、本作型に適さないと考えられる(一部データー略)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 小輪アスターの電照による秋出荷技術が確立したことにより作期の拡大が可能である。 2. 定植後は、適切なかん水管理と換気により、活着及び初期生育を順調に行い、充実した株を作る。 3. 摘心は、定植から4週間後に10節で行い、その後茎数4本程度に仕立てる。 4. 電照は、定植から4週間後に開始し、照度は60Lux以上を確保し、16時間日長となるように朝夕補光する。 5. 発らい期以降の電照は、花径を過大にさせるので、発らい時に消灯するのが望ましいが、生育状況(切り花長の確保、目標出荷時期)によっては開花期まで電照しても良い。 6. 栽植密度は条間20cm、株間20cm、4条植えとする。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | アスター コスト 栽培技術 出荷調整 品種 水管理 |