タイトル | 8月咲き小ギクの合理的親株管理法 |
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担当機関 | 富山農技セ |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 |
島 嘉輝 谷口操枝 伊山幸秀 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 親株活着後1月下旬までは低温に十分遭遇させ、2月上旬より加温を開始するとともに、日当たりの良い条件で管理し、3月上旬に生長点付近で摘心にすることによって、8月咲き小ギク苗確保が容易となる。 |
キーワード | 8月咲き小ギク、親株管理、温度、光、摘心 |
背景・ねらい | 8月咲き小ギクの栽培は、栽培の前年秋に定植される親株の管理から始まる。しかしながら、育苗管理が煩雑であり、育苗期間も長くさし芽苗の確保、切り花品質の揃い、開花期等に問題が見られる。このため、安定なさし芽苗の確保と生育の斉一化を目指し、温度・光の管理及び摘心位置について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 親株の加温(12℃)開始時期は、2月上旬がよく、冬至芽、上芽の発生が良好で不時発らいがない。それ以前の加温開始では、不時発らいが発生するなど採穂量が減少する。(表1)。 2. 親株の光環境は、照度が低いほど冬至芽の発生量が少なくなる(図1)。 3. 親株の最終摘心位置は、生長点付近がよく、採穂量が多くなり、効率よく苗を確保することが可能である。一方、摘心位置が地際に近くなるほど採穂本数が少なくなるため、定植する親株の量が数多く必要となる(図2)。 4. 以上の結果、8月咲き小ギクの親株は、1月下旬まで低温で管理を行い、2月上旬以降に加温を開始し、最終摘心を生長点付近で行うことによって、苗の確保が容易となる。また、親株育成圃場には、できるだけ日当たりの良い場所を選定することによって、冬至芽の発生を促すことが可能となる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 北陸地域の8月咲き小ギクの親株の管理方法として、摘心方法、温度管理法、光環境の改善法として活用できる。 2. 品種によって、低温感度、上芽、冬至芽の発生量に差があるため、親株の移植本数は、品種特性に応じて調整するとともに、温度管理についても考慮する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 育苗 温度管理 栽培技術 品種 |