トラクタ踏圧によるサトイモの畝内分離法

タイトル トラクタ踏圧によるサトイモの畝内分離法
担当機関 富山農技セ
研究期間 1999~2003
研究担当者 向井和正
西畑秀次
宮元史登
金森松夫
発行年度 2002
要約 サトイモを親芋、子芋、孫芋に分離させる際、掘取り前に株の上部を26馬力以上のトラクタの両輪又は片輪で踏圧すると、損傷がほとんどない状態での芋の分離が可能となり、分離作業時間が大幅に短縮できる。
背景・ねらい サトイモでは収穫後の芋の分離作業に長時間を要するため、各種の芋分離機が開発されている。しかし、ほとんどの分離機は収穫した株を持ち上げて分離作業を行う必要があり重労働となっている。そこで、分離作業省力のため、収穫前にトラクタで株を踏圧し、畝内で芋を分離する方法について検討する。
成果の内容・特徴 1.
トラクタ踏圧による畝内分離は、地上部の刈取り及びマルチを除去した後、収穫前に行う。その後、掘取り機で掘り取り、未分離の芋のみ手作業で分離する(表1)。
2.
トラクタの踏圧荷重は、55馬力の両輪踏圧で約1,000kg、片輪踏圧で約800kg、26馬力の両輪踏圧で約700kg、片輪踏圧で約500kg、17馬力トラクタの片輪踏圧で約150kgとなる(表2)。
3.
親芋からの分離率を向上させるには、26馬力以上のトラクタが必要であり、踏圧回数は1回でも十分に分離される。また、分離された芋の約半数が1個になる(表3)。
4.
本法による芋の損傷は、ほとんどみられない(表4)。
5.
本法での掘取りは、分離された芋が土塊等と見間違えたり、見落としたりすることがあるため、掘り残しをなくすには2回行う必要がある(表4)。
6.
本法は手作業による分離時間が大幅に短縮されるため、従来の分離法を行った場合の作業体系と比べ約5割程度の作業時間が短縮できる(表4)。
成果の活用面・留意点 1.
サトイモ栽培地域の芋分離作業の省力化に活用できる。
2.
両輪踏圧を行う場合、畝幅をトラクタの輪距に合わせる必要がある。
3.
本法には、掘取り機の使用が必須になる。
4.
本データは、品種:「大和」、砂壌土の土壌水分24%の条件下のものであり、品種並びに土質・土壌水分等のほ場条件の変化により、芋の分離程度に差が生じることがある。
図表1 217149-1.gif
図表2 217149-2.gif
図表3 217149-3.gif
図表4 217149-4.gif
図表5 217149-5.gif
カテゴリ さといも 省力化 品種

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