タイトル | 食卓卵用国産赤玉鶏の作出 |
---|---|
担当機関 | 岐阜畜研 |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
田口和夫 早川博 後藤新平 浅野智宏 小川正幸 |
発行年度 | 2003 |
要約 | 赤玉鶏卵に対する消費ニーズの高まりに対応し、肉斑や血斑等の卵質面について基礎系統の改良を進めている。これらの交配の中から丈夫な卵殻を有し卵白の盛り上がりが高く肉斑・血斑の少ない食卓卵(テーブルエッグ)向け高品質国産赤玉鶏を提供する。 |
キーワード | 鶏、家禽、卵用鶏、赤玉鶏卵、食卓卵、肉斑・血斑、BLUP |
背景・ねらい | 鶏卵の生食は我が国独自の食文化であり、丈夫な卵殻を有し卵白の盛り上がりが高く、肉斑・血斑の少ない高品質な鶏卵が食卓卵(テーブルエッグ)として求められている。また、有色卵(赤玉卵、ピンク卵)に対する消費者ニーズが高く、なかでも赤玉卵は需要が増大している。 このような消費者ニーズに対応するため、ロードアイランドレッド種とコロンビアンロック種の2系統をアニマルモデルBLUP法を用いて改良するとともに、民間育種孵化場、(独)家畜改良センター岡崎牧場との共同研究で高品質国産鶏の開発を推進する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 産基礎系統の改良は、ロードアイランドレッド種(48系)、コロンビアンロック種(47系)について、平成10年以降アニマルモデルBLUP法を用い5形質(初産日齢、250日齢卵重、183~280日齢産卵個数、卵殻色a値、卵形係数)の育種価に重み付けして算出した総合育種価と独立淘汰形質(卵殻強度、体重、内部外部卵質)とを併用して推進しており、その成績は表1および表2に示すとおりである。 2. 両系統や民間育種孵化場及び(独)岡崎牧場の保有系統を用いて組合せ検定試験を継続実施しており、48系×47系の組合せは産卵性、卵質に優れる。その成績は、表3に示す。 3. 雄系にロードアイランドレッド種を雌系にはコロンビアンロック種を用い、他には類を見ない独自の組合せによる高品質国産赤玉鶏で、オンリーワンの赤鶏(あかどり)である。 4. 開発鶏は丈夫な赤褐色の卵殻を有し肉斑血斑が少なく卵白の盛り上がりが高い等、消費者の好むテーブルエッグ向け高品質赤玉卵を多産する。 5. 初生ヒナは羽毛色による雌雄鑑別に対応した交配様式で、鑑別料の低コスト化が可能である。 6. 我が国の風土のなかで育種改良された強健で温順な飼育しやすい赤玉鶏である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 平成16年度からフィールドパイロットテストを開始し、養鶏農家段階での性能調査とともに県内普及を図る計画である。 2. 開発鶏は、トレーサビリティの明確な特徴ある安全・安心なテーブルエッグ向け赤玉卵として新しい鶏卵ブランドの創出が可能である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 育種 低コスト 鶏 |