点滴灌水施肥栽培におけるスプレーギクの養分吸収特性

タイトル 点滴灌水施肥栽培におけるスプレーギクの養分吸収特性
担当機関 栃農試
研究期間 2002~2004
研究担当者 青木雅子
高橋栄一
発行年度 2003
要約 点滴灌水施肥栽培(養液土耕)における施肥量と養分吸収量、品質との関連を解析し、養分吸収量を把握した。切り花重68~84gの養分吸収量は、N:380~400mg、P2O5:100~120mg、K2O:810~870mg、CaO:140~200mg、MgO:50~64mgである。
キーワード
背景・ねらい 点滴灌水施肥栽培は作物の生育にあわせて施肥管理する技術で、簡易栄養診断により植物と土壌の栄養状態を把握しながら、施肥管理を行っている。しかし、植物の生育ステージ別の養分吸収特性に基づいた養分管理プログラムを作成することで省力的な養水分管理が可能になる。そこで、植物の生育ステージ別養分吸収特性に基づいた養分管理プログラムを作成するために、施肥量を変えて品質と養分吸収量の関系を解析する。
成果の内容・特徴 1.
施肥量によって切り花長の差はないが、切り花重は施肥量が多いほど重くなる。スプレーフォーメーションは施肥量が多くなると乱れる(表1)。
2.
収穫時の植物における無機成分含有率は、乾物に対して窒素2.5%、リン酸0.7%、カリ6.0%、カルシウム1.0%、マグネシウム0.4%程度で作型や施肥量による大きな差はない。また、品種による差も小さい(表2、3)。
3.
養分吸収量は、定植後2週間は少なく、その後急激に増加する(図1)。
4.
収穫時の養分吸収量は、切り花重が68~84gの場合、窒素:380~400mg、リン酸:100~120mg、カリ:810~870mg、カルシウム:140~200mg、マグネシウム:50~64mgであり、窒素:リン酸:カリ:カルシウム:マグネシウムは100:30:235:50:16である (表2)。
5.
生育及び品種が異なっても無機成分含有率の差が小さいことから、生育量で養分吸収量を推定できるものと思われる。また、施肥適量は吸収量と同等であることから、スプレーギクで目標切り花重50gとした場合、適正施肥量はm2(69株)当たりN20g程度と推定される。
成果の活用面・留意点 1.
この結果に基づいて、点滴灌水施肥栽培の養水分管理プログラムを作成する。
2.
黒ボク土は土壌のリン酸吸収が大きいことから、施肥方法を検討する必要がある。
図表1 217318-1.gif
図表2 217318-2.gif
図表3 217318-3.gif
図表4 217318-4.gif
カテゴリ 栄養診断 きく 栽培技術 施肥 品種

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