タイトル | 無側枝性一輪ギク「愛知夏5号」の育成 |
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担当機関 | 愛知花き連きく部会 |
研究期間 | 2000~2006 |
研究担当者 |
奥村義秀 酒井広蔵 小久保恭明 森岡公一 西尾譲一 大石一史 田中英樹 |
発行年度 | 2004 |
要約 | 一輪ギク「愛知夏5号」は、無側枝性を有する白花の夏秋ギクで、生育が速く生産性が高い。また、草姿に優れ生育の揃いが良いなどの特徴があり、夏季高温期の出荷に適している。 |
キーワード | 一輪ギク、無側枝性、夏秋ギク、夏季高温期 |
背景・ねらい | 一輪ギクでは、省力的で、生産性の高い品種が望まれている。そこで、摘蕾労力が軽減でき、生育が良好で、生育揃いの良い無側枝性夏秋ギク品種を育成する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 育成経過 2000年11月、無側枝性を有し、伸長性の良い白花夏秋ギク品種「銀峰」を種子親、花形及び草姿に優れる当場保有の白花夏秋ギク系統「99-JM-05」を花粉親として交配を行った。2001年に一次選抜、2002年に二次選抜(花き研究所)及び現地試作(県下5地域、延べ11カ所)を行い、2003年、前年に選抜した5系統について三次選抜(東三河農業研究所)及び現地における拡大展示(渥美町、豊川市)を行った。その結果、「愛知夏5号」が実用品種として有望と判断し育成を完了した(図1)。 2. 育成品種の特性 (1) 無側枝性を有し、側蕾は上位数節に着生するのみで、摘蕾労力が軽減できる(表1)。 (2) 夏秋ギクの主力品種「岩の白扇」に比較して生育が良好で生産性が高い(表1)。 (3) 日長が13時間以上では開花が遅延するため、消灯後シェードによる12時間日長の短日処理が必要となる(表2)。 (4) 草姿、茎葉のバランスが良い。 (5) 生育の揃いが良く作りやすい。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 出荷時期は、7~9月が適している。 2. 栄養生長期間は、40日程度必要となる。 3. 収穫時の切り前が硬い場合、花弁の伸びがやや悪い。 4. 品種登録を出願しており、栽培には愛知県及び愛知花き連きく部会との許諾契約が必要である。尚、許諾については、出願公表後1年間は愛知県内のみのとし、公表後1年を経過した後、愛知県外の生産者にも行う。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | きく 出荷調整 品種 |