タイトル | 水田転換畑における短葉性ネギの安定栽培技術 |
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担当機関 | 富山農技セ |
研究期間 | 2002~2005 |
研究担当者 |
向井和正 西畑秀次 北田幹夫 |
発行年度 | 2004 |
要約 | 短葉性ネギは、平植え栽培が可能である。育苗はセル育苗とし、1穴当たりの播種粒数を1粒に、定植は2条にすることで、生育が促進され揃いが向上する。また、土寄せは2回でよく、1回目は定植後20日頃、2回目は葉鞘長が20cm確保された後とする。 |
キーワード | 短葉性ネギ、平植え栽培、セル育苗、土寄せ |
背景・ねらい | 短葉性ネギは葉鞘が25cm出荷時の荷姿が40cm程度と短くコンパクトなことから、消費者ニーズに対応した商品として期待されているが、水田転換畑に適した栽培技術は確立されていない。そこで、葉鞘が短いという特徴を生かした平植え栽培での安定栽培技術を検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 慣行の畝溝植えに比較して、平植えや畝天植えでは生育が促進される(図1)。平植え栽培は耕起後畝を作らずに定植することから、定植及び土寄せ作業がしやすく、実用性が高い。 2. 栽植様式を変えて比較したところ、220穴セルトレイを用い、1穴当たりの播種粒数を1粒にして2条定植をした場合、2粒播種1条定植や慣行のチェーンポット栽培した時よりも生葉数が多く、一本重が大きくなるとともに、揃いが向上する(表1)。 3. 1回目の土寄せを定植21日後に行った場合は、定植41日後に行った場合に比べ生育が促進される(表2)。 4. 2回目土寄せ後の葉鞘の伸びは、土寄せ20日後で約5cm、40日後では約9cmとなることから、2回目の土寄せは葉鞘長が20cm確保された後で収穫予定日の20日前とする(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本試験では、育苗時に1穴当たり1粒播種した場合、定植方法は約10cmの条間を確保した2条で、株間を約5cmとした(図2)。また、施肥は基肥としてN成分で4.5kg/10a、追肥として各土寄せ時にN成分で4.5kg/10aを施用して行った。 2. 土寄せを行った後から生育が促進され、葉鞘が長くなるので、最終土寄せ後20日を目安に収穫を行う。 3. 本試験は合柄系品種「ホワイトツリー」を用い、砂壌土の水田転換畑で行った。平植え栽培する場合、額縁排水等のほ場条件にあった排水対策を徹底する。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 安定栽培技術 育苗 栽培技術 出荷調整 水田 施肥 ねぎ 播種 品種 |