豊産で倒伏に強いウド新品種「利根白」の育成

タイトル 豊産で倒伏に強いウド新品種「利根白」の育成
担当機関 群馬農技セ
研究期間 2000~2006
研究担当者 猿田正暁
小泉丈晴
池田 洋
発行年度 2005
要約 「利根白」は、群馬県在来「紫」の自然交配による実生から選抜された品種である。秋季の株養成時において茎が倒伏しにくく、時季はずれの萌芽が少ない。また、緑化栽培において、収量が多く、軟白部に赤みの発生が少ない特性を有する。
キーワード ウド、緑化栽培、自然交配実生、新品種、耐倒伏性
背景・ねらい 群馬県内のウド緑化栽培は、中山間地域を中心に約350haで行われている。しかし、収量と品質の両方を兼ね備えた優れた緑化ウド用品種がない。また、在来種では秋季に台風などの強風により茎が倒伏し、時季はずれの萌芽により減収してしまうことが多く、茎が倒伏しない品種が求められている。そこで、これらの要求にかなう新品種を育成する。

成果の内容・特徴 1.
育成経過
2000年に群馬県在来「紫」(「愛知紫」からの選抜系統)の自然交配により得られた実生約10,000株から5次の選抜を行い、2003年に緑化栽培において収量と品質に優れ、株養成時に倒伏しにくい「ウド群馬1号」を得て、新品種候補とした。現在、農林水産省に「利根白:とねしろ」の名称で品種登録出願中であり、2004年に出願公表されている(第16880号)。
2.
「利根白」の特性
1)
本品種は、秋季の株養成時において、茎の節間が短いため倒伏しにくく、時季はずれの萌芽が少ない(図1)。
2)
本品種の緑化栽培における収穫開始時期は、群馬県在来「紫」とほぼ同じである。また、茎が太く、茎1本重が重い豊産種である(表1)。
3)
本品種の軟白茎の形状は円筒形であり、地色は黄白色である。また、軟白茎には赤み(赤条線)がなく、葉柄基部の赤みも少ない。さらに、茎葉の緑色程度は中位であり、肉質は柔らかく、品質に優れる(表2、図2)。

成果の活用面・留意点 1.
本品種は、3月以降に収穫する緑化栽培において、温室内の温度が上昇すると、葉柄が長くなりやすい。
2.
本品種の種株は、県外配布の予定は当面ない。
図表1 218056-1.gif
図表2 218056-2.gif
図表3 218056-3.gif
図表4 218056-4.gif
カテゴリ うど 新品種 中山間地域 品種

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