育苗時に珪酸資材を施用したイネのいもち病抵抗性の細胞反応

タイトル 育苗時に珪酸資材を施用したイネのいもち病抵抗性の細胞反応
担当機関 石川県立大
研究期間 2004~2006
研究担当者 森川千春
古賀博則(石川県立大)
黒田晃
梅本英之
発行年度 2005
要約 珪酸資材を床土に混和して育苗し、その後本田で栽培したイネにおけるいもち病抵抗性の細胞反応を非切断葉鞘裏面接種法により観察すると、珪酸無施用イネに比べて、菌糸の未侵入、あるいは細胞壊死の感染型が多く認められる。
キーワード イネ、いもち病、抵抗性、珪酸、細胞反応、非切断葉鞘裏面接種法
背景・ねらい 珪酸資材によるイネいもち病抵抗性の向上は、珪酸が表皮細胞に沈積し、物理的に侵入が阻害されるものと説明されてきた。しかし、育苗時の珪酸施用による移植後の抵抗性の持続や病斑の進展抑制は物理的な侵入阻害だけでは説明できない。そこで、非切断葉鞘裏面接種法を用いて、育苗時に施用した珪酸資材によるいもち病抵抗性反応を細胞レベルで明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
珪酸施用イネは無施用イネに比べ、付着器からの侵入が認められない感染型Aや、侵入された細胞が褐変・壊死して侵入菌糸長の短い感染型Bの比率が高く、周辺細胞に菌糸が伸長する感染型Gの観察頻度が低い(図1)。
2.
侵入菌糸長は、いずれの調査時期においても、無施用イネより珪酸施用イネで短い(表1)。
3.
以上より、珪酸資材を育苗時に施用したイネの本田における抵抗性の向上には、細胞レベルの反応が関与すると考えられる。

成果の活用面・留意点 1.
珪酸資材によるいもち病防除効果向上の研究に新たな視点を提供する。
2.
観察された抵抗性反応は細胞レベルのものであり、本田における稲体としての発病抑制と珪酸施用の関係はさらに検討を要する。
図表1 218218-1.jpg
図表2 218218-2.gif
図表3 218218-3.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 いもち病 抵抗性 防除

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