タイトル | 細断型ロールベールサイレージのTMR調製の作業性と泌乳牛への給与指標 |
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担当機関 | 三重科技セ |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
乾清人 山本泰也 平岡啓司 三宅健雄 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 細断型ロールベーラで調製したトウモロコシサイレージは、固定サイロで調製したものと比べ、TMR調製に要する作業時間を短縮できる。また、トウモロコシサイレージの給与割合を乾物で35%まで高めても、採食量や乳生産に影響がないことから、従来の給与体系に比べて飼料費の低減が図れる。 |
キーワード | 乳用牛、細断型ロールベーラ、トウモロコシ、TMR、飼料費 |
背景・ねらい | トウモロコシは、収量が多く高栄養で、乳牛にとって有用な粗飼料である。一方、細断型ロールベーラの開発により、収穫調製にかかる労力低減やサイレージの流通が可能となり、栽培面積および利用量の拡大が期待される。そこで、トウモロコシ細断ロールベールサイレージを用いてTMR(完全混合飼料)を調製する場合の作業性を明らかにし、さらにトウモロコシサイレージの給与量を一般的な給与の2倍程度に多給した場合の乳生産や飼料費低減効果について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. トウモロコシ細断ロールベールサイレージは、FRP製固定サイロで必要な手作業による搬出が不要になるため、TMR調製に要する作業時間が短縮される(図1)。 2. トウモロコシ細断ロールベールサイレージの乾物混合割合を35%まで高めたTMRを泌乳牛に給与しても、十分な乾物摂取量が確保でき、咀しゃく時間(RVI)やルーメン液性状等にも異常は見られず、乾物混合割合17%のときと同程度の乳量および乳成分が得られる(表1)。 3. トウモロコシ細断ロールベールサイレージの給与割合を乾物で35%まで高めることにより、購入飼料のみの飼料構成に比べて飼料費(サイレージ生産費含む)が安く抑えることができる。(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. トウモロコシ細断ロールベールサイレージを用いたTMR調製作業や泌乳牛への給与の指針となる。 2. 給与作業時間や飼料費試算の比較結果は一事例であり、施設や機械、作業手順、飼料構成、価格変動等により異なる。また、長期給与の効果については未確認である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | とうもろこし トウモロコシサイレージ 乳牛 |