タイトル | 高消化性ソルガム「葉月」の不耕起密植栽培のための省力・安定播種法 |
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担当機関 | 長野畜試 |
研究期間 | 2004~2007 |
研究担当者 |
水流正裕 百瀬義男 中山利明 高井智之 宮坂幸弘 渡辺晴彦 |
発行年度 | 2006 |
要約 | ライムギ跡地で、高消化性ソルガム「葉月」を不耕起のまま散播・密植栽培する時、播種後に「ロータリで表層撹拌」、もしくは「ディスクハローで表土切削」してパッカで鎮圧すると、ロータリ耕起後に播種、表層撹拌、鎮圧を行う慣行法と同等の出芽数と生育・収量が確保でき、作業時間も短縮できる。 |
キーワード | ソルガム、散播栽培、密植栽培、不耕起跡地、ロータリ、ディスクハロー |
背景・ねらい | 高消化性ソルガム「葉月」は茎葉部が柔軟で、密植栽培でも優れた耐倒伏性を示すことから、散播・密植栽培によるロールベール利用が普及している。一方、長野県の主要な畜産地帯である準高冷地に飼料作物の周年作付け体系を導入して、夏・冬作物の双方に十分な生育期間を確保するには、品種の選択にあわせて春秋の播種・収穫に関わる作業時間の短縮・省力化が欠かせない。そこで、作業負担の大きい春のロータリ耕起を省略した高消化性ソルガム「葉月」の不耕起栽培で、慣行栽培と同等の収量が確保できる省力・安定播種法を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. ライムギ収穫跡地に不耕起のまま「葉月」を播種し、その後、覆土を目的として耕深5cm程度に浅いロータリ土壌撹拌(以下「ロータリで表層撹拌」)、もしくはディスクハローで表土切削(以下「ディスクハローで表土切削」)すると、慣行栽培と同等の出芽数と生育・収量が確保でき、散播・密植栽培で問題となる出芽数のばらつき(表1:変動係数)も少ない(表1)。 2. 不耕起のままで「ディスクハローで表土切削」する方法は、「ロータリで表層撹拌」する方法より出芽深度が浅く、そのばらつきも小さい傾向にある。(図2)。 3. 不耕起のまま播種し、その後「ロータリで表層撹拌」、もしくは「ハローで表土切削」する方法の作業時間は、ロータリ耕起する慣行栽培に比較して、それぞれ47%、42%にまで短縮できる。(表2) 4. 以上の結果から、高消化性ソルガム「葉月」の不耕起密植栽培における播種法として「ロータリで表層撹拌」もしくは「ディスクハローで表土切削」する方法は有効である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. ソルガムとライムギを組合せた周年作付け体系の省力・安定化が可能となる。 2. 黒ぼく土壌において得られた成果である。 3. ロータリによる表層撹拌は、耕深を5cm程度として、通常のロータリ耕の作業と同じ回転数で作業した。ディスクハローは、重量約1.6t、花形・丸形ディスクをそれぞれ12枚組合わせたけん引タイプを使用した。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 省力化 飼料作物 ソルガム 播種 品種 不耕起栽培 ライ麦 |