ノンパラメトリックDVR法を利用した夏秋小ギクの開花予測法

タイトル ノンパラメトリックDVR法を利用した夏秋小ギクの開花予測法
担当機関 富山農技セ
研究期間 2003~2006
研究担当者 島嘉輝
伊山幸秀
向井環
発行年度 2006
要約 対話型ノンパラメトリックDVR法を用い、夏秋小ギクの開花予測を行う場合、起算日を摘心日と発らい期に分け、さらに気象要素に日平均気温と日最高気温を使用することによって、精度の高い予測ができる。
キーワード 夏秋小ギク、開花予測、DVR、摘心日、発らい期
背景・ねらい 本県小ギク栽培面積の70%を占める夏秋小ギクは、開花が気象条件に左右されやすく、また、植物成長調節剤や電照抑制栽培によって花芽分化の開始を調節しても開花に年次変動が見られることから、計画的な生産・出荷に資するため、花芽分化期以降における開花調節を的確に講じることが可能な開花予測法を開発する。

成果の内容・特徴 1.
夏秋小ギクの各生育期における積算温度は、摘心日から花芽分化期及び花芽分化期から発らい期において、開花との間にかなり相関があるが、発らい期以降は、積算温度と開花の間にほとんど相関がない(図1)。
2.
夏秋小ギク‘みのる’を夏期気温が高くなるハウスで電照抑制栽培を行うと、露地栽培より19日間、露地電照栽培より10日間開花が遅れる(図2)。
3.
DVR法を用いて開花予測を行う場合は、起算日を摘心日と発らい期に分け、さらに摘心日から発らい期における気象要素を日平均気温、発らい期から開花期までの気象要素を日最高気温とすることによって精度の高い開花予測ができる(表1)。
4.
夏秋小ギクの生育期を分けてDVR法を利用する開花予測法は、露地栽培、電照抑制栽培の両栽培方法で利用できる。特に花芽分化期を制御する電照抑制栽培においては、従来の気象要素に日平均気温を用いる予測法より、発らい期以降気象要素に日最高気温を用いることによって予測精度が高くなる(表1)。

成果の活用面・留意点 1.
発らい期は、小ギクの生長点を覗き込んだとき、つぼみが目視できる状態で、50%発らいした時期とする。また、その時のつぼみの大きさは、約2~4mmである。
2.
開花期は、平均開花日で表し、実測値と予測値を比較している。
3.
ノンパラメトリックDVR法は、稲の出穂期、トウモロコシの絹糸抽出日、キャベツの収穫予測等に有用であることが確かめられている手法である。
4.
開花予測は、入力ファイルと出力ファイルの内容を画面上で確認しながら操作を進めることができる対話型ノンパラメトリックDVR法プログラム(竹澤、成田2001)を用いて行う。

図表1 218352-1.gif
図表2 218352-2.gif
図表3 218352-3.gif
カテゴリ キャベツ 収穫予測 出荷調整 とうもろこし

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