タイトル | 小麦「きぬの波」の奨励(認定)品種採用 |
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担当機関 | 埼玉農総研 |
研究期間 | 1998~2003 |
研究担当者 |
箕田豊尚 斉藤孝一郎 新井登 武井由美子 山本和雄 上野敏昭 戸倉一泰 新井守 渡邉耕造 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 短稈で、耐倒伏性に優れ、多収で、めん色、食感が優れる小麦「きぬの波」を奨励(認定)品種として採用する。 |
キーワード | 小麦、奨励品種、加工適性、きぬの波、耐倒伏性 |
背景・ねらい | 埼玉県における小麦栽培面積は、平成18年産で約6,600haであり、その約90%を「農林61号」が占めている。「農林61号」は、製粉適性、品質から一定の評価を受けているが、需給は均衡しており、今後の需要増は大きく見込めないことや、倒伏しやすいことから、より加工適性が高く、栽培しやすい品種の導入が必要である。 流通面からの強い要望もあり、めん色、食感が優れ、短稈で耐倒伏性に優れ、多収の小麦「きぬの波」(平成9年、群馬県で育成)を認定品種として採用することにより、県産小麦の評価向上と安定生産を図るものである。 |
成果の内容・特徴 | 「きぬの波」は「農林61号」と比較して、次のような特徴がある。 1. 白ふであり、やや低アミロース品種である(表3)。 2. 出穂期は同程度~3日早く、成熟期は同程度~2日早い(表1、2)。 3. 稈長は短く、穂長は同程度~やや長い(表1、2)。 4. 耐倒伏性はやや優る。うどんこ病は弱い(表1、2)。 5. リットル重は同程度。千粒重はやや軽い。外観品質は同程度である(表1、2)。 6. 多収である(表1、2)。 7. タンパク質含量はやや低い(表3)。 8. めん色、食感及び総合点が高く、製めん性が優れる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 優れた特性を持ち県内全域に適するが、実製粉規模での実需者評価を得るために19年産20haを作付けする。 2. うどんこ病に弱く、赤かび病は並であるので適期防除に努める。 3. タンパク質含量がやや低いため、追肥等により適正なタンパク質含量の確保を行う必要があるが、めん色にも留意する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 うどんこ病 加工適性 小麦 品種 防除 |