タイトル | 稚苗定植技術によるトルコギキョウ抑制栽培の短日処理法 |
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担当機関 | 長野野菜花き試 |
研究期間 | 2006~2007 |
研究担当者 |
宮本賢二 山本宗輝(長野野菜花き試) |
発行年度 | 2007 |
要約 | 稚苗定植技術によるトルコギキョウの抑制栽培では、定植3~4週間後から短日処理を開始し、4週間以上処理すると、開花が抑制され切り花品質が向上する。 |
キーワード | 稚苗定植、トルコギキョウ、抑制栽培、短日処理 |
背景・ねらい | トルコギキョウの抑制栽培では、冷房育苗苗を用い、定植後の短日処理による日長制御を組み合わせた安定生産技術を普及に移している。また、冷房育苗に代わる技術として、吸水種子低温処理(種子冷)と固化培地を利用した稚苗定植技術を開発し、地域内に共同育苗施設がない地域を中心に普及が図られている。この技術は、子葉展開期の苗を定植することがポイントであるが、定植後どの程度の生育ステージから短日処理を開始すればよいか詳細に検討されていないため、ロゼット化株の発生や早期開花による品質低下等の問題が生じている。そこで、稚苗定植技術による短日処理開始時期及び処理日数を検討し、安定生産を目指す。 |
成果の内容・特徴 | 【短日処理開始時期の検討】 1. 品種により差があるが、短日処理開始時期が早いとロゼット化株が発生し易いが、定植3~4週間後から処理を開始すると、ロゼット化株の発生が抑えられる(表1)。 2. 短日処理開始時期は切り花日に影響し、処理開始時期が早いほど早くなり、開花抑制効果が小さいことが認められる。また、切り花品質は、定植2週間後以降に開始すると、品質向上効果が認められる(表2)。 【短日処理日数の検討】 1. 定植後の短日処理日数はロゼット化株の発生に影響し、処理日数が長いほどロゼット化株の発生が高まる傾向が認められる(図1)。 2. 短日処理日数が長いほど切り花日は遅くなる。切り花品質は、処理日数が長い方が向上する傾向があるが、4週間以上処理すれば充分な効果が得られる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 短日処理被覆下では、気温及び地温の上昇を伴うため、本葉2対葉展開前に短日処理を開始すると、ロゼット化株が発生し易いと推察される。 2. 本技術並びに抑制栽培に適さない品種もあるので、品種選定に留意する。 3. 定植3~4週間後の生育ステージは、概ね本葉2対葉節完全展開期~本葉3対葉節肥大期である。 4. この成果では、短日処理資材として「ホワイトシルバー(東罐興産製)」を用い、白色面を外側にして、9時間日長(8:00~17:00)になるように、畝ごとに被覆し処理した。 5. 定植後、潅水管理を適正に行い、速やかな生育を促す。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
カテゴリ | 育苗 栽培技術 トルコギキョウ 品種 水管理 |