活性汚泥を添加した有機質資材のアンモニア脱臭能力

タイトル 活性汚泥を添加した有機質資材のアンモニア脱臭能力
担当機関 富山畜研
研究期間 2007~2008
研究担当者 前坪直人
開澤浩義
発行年度 2008
要約 生物脱臭の微生物担体として、モミガラおよびスギ林地残材は、バークやオガクズよりも適しており、活性汚泥を添加した両資材を上下層半量ずつ組み合わせた槽では、500ppmのアンモニアガスを接触時間750秒で約60日間脱臭できる。
キーワード 生物脱臭、活性汚泥添加、モミガラ、スギ林地残材
背景・ねらい 堆肥化施設で発生するアンモニア等の対策には、維持管理が容易な生物脱臭技術が開発されているが、これに用いる脱臭資材については、より安価で入手容易なものが求められている。これに対し、県内では生物脱臭資材として一般的な無機質資材よりも、モミガラ等の農林副産物が安価で入手容易であるが、アンモニアを生物脱臭する場合の硝化細菌担体として、このような有機質資材の適性については基礎データが少ない。
 そこで、硝化細菌として活性汚泥を各種資材に添加し、塩化アンモニウム溶液中における硝酸化成能力を比較するとともに、適資材により実験室規模でのアンモニアガス脱臭能力を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 活性汚泥を添加した有機質資材の、塩化アンモニウム溶液中における硝酸態窒素の生成開始時期は、モミガラが9日目と早く、次いでスギ林地残材、バークであり、オガクズでは生成が認められない(図1-A,図2)。
  2. また、生成する硝酸態窒素のピーク時濃度は、スギ林地残材がモミガラやバークに比べて高い(図2)。
  3. アンモニアの脱臭には、脱臭装置の上下層にそれぞれ活性汚泥を添加したモミガラとスギ林地残材を半量ずつ組み合わせた資材が、モミガラ単一とした場合より脱臭期間が長い(図1-B,表1)。
    また、この組合せ資材は、500ppmの高濃度アンモニア臭気でも、接触時間750秒で通気すると約60日間脱臭できる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本成績における活性汚泥は、豚舎汚水処理施設の曝気槽より採取したものである。また、スギ林地残材は破砕物(35mm)、モミガラは未粉砕のものを使用。
  2. ラボスケールでの基礎実験であり、有機質資材で生物脱臭施設を設計する場合の基礎データとして活用できる。
図表1 218827-1.png
図表2 218827-2.gif
図表3 218827-3.gif
カテゴリ 土づくり 肥料

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