タイトル |
輪ギクの大苗利用と本ぽ直接短日法による短茎多収周年生産 |
担当機関 |
施設型(花き) |
研究期間 |
2004~2007 |
研究担当者 |
寺田吉徳
興津敏広
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発行年度 |
2008 |
要約 |
輪ギクで切花長60cm程度を目標とした短茎栽培で、「神馬」と「岩の白扇」を組合せた作型では、茎長20cmまで育苗する大苗育苗と、短日条件の本ぽに定植する本ぽ直接短日法を利用した栽培方式で年5作の周年栽培が可能となる。
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キーワード |
輪ギク、短茎栽培、周年栽培、本ぽ直接短日法
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背景・ねらい |
輪ギクの切花長を、実際の利用場面に合わせた60cmとして、1作あたりの在ほ期間を短縮することにより、年間あたりの作付け回数を増加して、収量を向上させる短茎多収周年生産方式を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 大苗の育苗方法は、セル成型45mm角(55穴/トレイ)に長さ10cmの穂を挿し、20~25cmに達した時点で定植する。育苗期間を短縮するには、育苗中に、液肥 (N : P : K = 20 - 20 - 20、1,000倍液)を底面給液により、総窒素成分が 4~6g/トレイになるように施肥する(データ省略)。
- 市場の標準的秀品規格 「切り花長 90cm・切花重65g」 に相当する 「切り花長60cm・上部50cm切花重40g以上」割合(秀品率)が、すべての収穫期で70%以上得られ、ボリュームについても市場流通品と比べ問題はない(表1、2)。
- 発蕾時に 「ビーナイン」 1,500倍処理、穂冷蔵や苗冷蔵(2℃、4週間)を行うことで、秀品率が向上する(データ省略)。
- 本ぽ直接短日法を利用した場合、1作当たりの在ほ期間は約60日であり、5作/年すると年間の在ほ期間は約300日である(図1)。
- 「神馬」および「岩の白扇」を用い、大苗利用と本ぽ直接短日法を組合せた短茎栽培を行うことで、年間5作付けの周年生産が可能である(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 品種は「神馬」、「岩の白扇」を供試し、1区30株2反復で行った。栽植密度は40株/m2とした。
- 切花長60cmの切花は通常の出荷規格とは異なるので、販売方法の工夫が必要である。
- 冬季の栽培は16℃加温、夏季の栽培はパッド&ファンを装備した施設で栽培した結果である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育苗
馬
栽培技術
出荷調整
施肥
品種
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