丹波ヤマノイモの細分割養成丸種芋による機械移植栽培

タイトル 丹波ヤマノイモの細分割養成丸種芋による機械移植栽培
担当機関 兵庫農総セ
研究期間 1999~2003
研究担当者 福嶋昭
農技
発行年度 2002
要約 丹波ヤマノイモでは、種芋を細分割して養成した丸種芋を用い、頂芽を着けて半自動野菜移植機で定植することにより、慣行の種芋切断栽培と同等の収量および品質が得られる。
背景・ねらい 丹波ヤマノイモは兵庫県丹波地域の特産物として古くから栽培されているが、種芋の確保と栽培の機械化が困難であり、栽培面積減少の一つの要因となっている。このため、省力・低コスト化を図る観点から黒大豆に使用している半自動野菜移植機のヤマノイモ兼用法が考えられるが、慣行切り芋では植付け方向によって品質が劣ることが指摘されている。
そこで、丸種芋を大量に養成する方法および機械移植栽培法を検討する。
成果の内容・特徴 1.
ヤマノイモの種芋を幾つかに輪切りにし、表皮を一片0.5cm(重さ約1g)、1.0cm(同4g)、1.5cm(同8g)角に着けてくさび状に細断する。細断した芋をほ場へ4月下旬に移植すればほぼ100%萌芽する。
2.
秋には植栽間隔10cm×10cmの場合、重さ20.0~47.6g、直径3.5~4.6cm、15cm×15cmの場合、重さ30.8~61.1g、直径3.8~5.2cm、20cm×20cmの場合、重さ39.9~77.7cm、直径4.2~5.4cmの芋が収穫できる(図1)。約50m2の面積(植栽間隔10cm×10cm)で10a分の種芋4,000個が生産できる。
3.
前年に育成した丸種芋は、頂芽を着け半自動野菜移植機を用いて往復で2条植えすることが可能である(表1)。萌芽は頂芽があるため植付け方向による影響はなく、5月中旬から始まり慣行切り芋より約半月早く、その後の生育も順調である(図2)。
4.
丸種芋を機械移植した場合の収量は、慣行切り芋に比べ20g未満の丸種芋ではやや劣るものの、20g以上の丸種芋では同等か上回った。秀品率は20g未満の丸種芋で小丸芋の比率が高いが、20g以上の丸種芋では同等である(表2)。
成果の活用面・留意点 1.
細分割する芋は厳選した優良種芋を使い、表皮を必ず付ける。
2.
細分割片を乾燥させると、萌芽が遅れるので定植まで湿度を保ち保存する。
3.
丸種芋の機械移植は、深植えにならないように留意する。
図表1 219427-1.gif
図表2 219427-2.gif
図表3 219427-3.gif
図表4 219427-4.gif
カテゴリ 乾燥 機械化 栽培技術 大豆 低コスト やまのいも

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる