牛乳の風味評価によるハーブの適正給与量

タイトル 牛乳の風味評価によるハーブの適正給与量
担当機関 兵庫農総セ
研究期間 1998~2003
研究担当者 高田 修
篠倉和己
出口佳宏
発行年度 2002
要約 ハーブの種類(ペパーミント、レモングラス、クローブ、オレガノ)とその給与量により、牛乳の風味が変化する。牛乳の官能検査により、好まれる風味のハーブ適正給与量が把握できる。
キーワード 畜産物、品質、乳用牛、ハーブ、牛乳、風味、給与量
背景・ねらい 乳牛へのハーブ給与により、牛乳の風味や抗酸化性等の付加価値を高めることができるが、牛乳の風味について好まれる適正な範囲を検討する必要がある。そこで、ペパーミント、レモングラス、クローブ、オレガノの異なる給与量により精油成分移行量を段階的に変化させて、牛乳の風味を評価する。
成果の内容・特徴 輸入乾燥ハーブとして流通しているものを使用し、泌乳牛(各給与区2~3頭、泌乳量20~45kg/日)に7~14日間給与する。給与法は1日設定量を朝夕2回に分け、当所の慣行飼料と混合して給与する。サンプル乳は試験最終日の個体乳を合乳して供試する。官能検査は、サンプル乳を65℃、30分で殺菌後冷蔵保存して提供し、専属パネラー10~14人で行い、試験乳と対照乳(別棟牛舎のバルク乳)との2点比較法で、対照乳を基準として2、1、0、-1、-2の5段階で評価する。
1.
ペパーミント(主要精油成分:L-メントール)は、500g区が「乳臭さ無し」「爽やかさ」が高く評価され良好であるが、多量給与で不明瞭となる(図1)。
2.
レモングラス(同:シトラール)は、2kg区が全ての項目で高く評価され良好であるが、少量給与では評価差がない(図2)。
3.
クローブ(同:オイゲノール)は、100g区で「乳臭さ無し」「こく」が高く評価され良好であるが、給与量が多くなると評価が低い(図3)。
4.
オレガノ(同:チモール)は、600g区が良好であるが1000g区は不良であり、給与量により評価がかなり異なる(図4)。
5.
以上から、ハーブの種類と給与量により牛乳の風味評価に違いが見られ、飲用として実用的な適正範囲が存在する。
成果の活用面・留意点 1.
風味評価は嗜好性の問題があり、牛乳の好き・嫌いによって評価が異なることも想定される。
2.
精油成分の移行濃度が適正範囲を過ぎると異常風味になることがある。
3.
購入ハーブは高価なものがあるため、自家栽培での利用を推奨する。
図表1 219520-1.gif
図表2 219520-2.gif
図表3 219520-3.gif
図表4 219520-4.gif
カテゴリ オレガノ 乾燥 乳牛 レモングラス

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