タイトル |
現場で簡易に使える面談経営計画作成支援システム |
担当機関 |
香川県農業試験場 |
研究期間 |
2001~2006 |
研究担当者 |
佐藤孝治
茂木知江子
三木紀子
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発行年度 |
2005 |
要約 |
経営計画を作成する場合、従来のFAPSのように時間がかかれば件数を処理することが出来ない。そのため、指導者が農家と面談しながら経営計画を簡単にビジュアルに作成できるシステムを開発した。
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キーワード |
経営計画、計画作成支援、面談、FFF
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背景・ねらい |
農業経営計画のための数理計画システムは、中央農業研究センターの南石氏によるFAPS2000が現場で利用されている。研究目的としてFAPSは利用しやすいシステムであるが、現場で地域全体や部会全体の指導用に利用するには時間がかかって件数が処理できない、大容量、入力するデータが多すぎる等の問題がある。 そこで、従来より高速でビジュアルな数理計画システムとして、農家と面談しながら農業経営計画を作成する時に指導者が利用するための簡易システム、面談経営計画作成支援システム(以下FFFと略す)を開発する。プログラムの作成手法は、課題解決型の手法を使っている。まず、完成したものを順次公開し、関係者の意見を入れながら再度改訂する作業を繰り返すことにより現地に使いやすくなるものに近づくと考えている。
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成果の内容・特徴 |
- FAPS2000と同様にEXCELのシート上で利用し、ルーチンはVBAで記述している。
- 昨年試作した基本プログラムのプロトタイプを基に改訂を繰り返し、現在バージョン2.5を開発公開している。図1がメイン画面である。
- このシステムの特徴は次の点である。
1)計画作成までに要する時間が短いこと。慣れれば、1件当たり10分程度でできる。そのため、一人で50人程度/日の計画を作成できる。 2)一つの画面上で全ての操作ができること。そのため、農家との面談の際、農家の集中力が途切れない。 3)プログラムの容量が小さいこと。プログラムの容量は、EXCELのファイルとして600KB程度でFDで保存できるサイズとなった。同じプロセス数で比較するとFAPSの約1/100の容量となっている。 4)入力するデータを極力少なくしたこと。最低限入力するデータは、労働力(基幹従事者数、補助従事者数)、プロセス別栽培面積である。プロセスについては、あらかじめ準備してあるものから画面上で選択するものとしている。図2参照。 - 計画手法は、農家に理解しやすいように試算計画手法を使用した。個人データファイルについては、画面を切り替えながら4類型を作成できる。その結果を一つのファイルとして保存・呼出できる。また、一度に4類型を印刷できるので、現在と将来3類型を一度に印刷することが可能である。
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成果の活用面・留意点 |
- 利用にあたっては、農家の能力に差があるので、マニュアルに従って作業を進めることにより、より現実に近い計画が作成できる。
- プロセスデータについては、地域毎に作成することが望ましい。同じ品目でも、栽培時期、単価、経費等が異なるものはそれぞれ別のプロセスを作成する。連作も一つのプロセスとする。
- 利用するデータプロセスの加工については現在マニュアルで作業しないといけない。今後は、FFF用データ管理ツール(略称FDS)で行うよう開発を進めている。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
加工
経営管理
データ管理
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