モモ「なつおとめ」におけるみつ症発生の特徴

タイトル モモ「なつおとめ」におけるみつ症発生の特徴
担当機関 香川農試府中分場
研究期間 2000~2007
研究担当者 坂下 亨
山下泰生
福田哲生
発行年度 2006
要約 モモ「なつおとめ」におけるみつ症は、糖度が高い果実、硬度が低下した果実、また、果重の重い果実で 発生が多い傾向が認められる。また、極端な大玉生産を狙った、早期の着果制限は、みつ症の発生を助長する。
キーワード モモ、なつおとめ、みつ症、果実品質、結実管理
背景・ねらい モモ「なつおとめ」は、西南暖地において盆前に収穫できる有望品種として導入が進められているが、肉の一部が褐変したり水浸状になる果肉障害“みつ症”の発生が問題となっている。そこで、「なつおとめ」に おけるみつ症軽減の基礎資料を得るため、果実品質との関係や結実管理の違いによる発生の特徴を把握する。
成果の内容・特徴
  1. 果実品質とみつ症の発生程度(無~甚の5段階に区分)(図1)の 調査によると、果肉硬度が低い果実ほど発生程度が高くなり重症化する。果実赤道部の果肉硬度が、概ね 2.3㎏以下の果実は、みつ症発生程度が「軽」以上となり、商品性を失う (図2)。
  2. 同様に、糖度が高い果実ほど発生程度が重症化する。果実の糖度計示度が、概ね14.0以上の果実は、 みつ症の発生程度が「軽」以上となり、商品性を失う(図3)。
  3. また、果重が重いほどみつ症の発生果は多くなる。特に、極大果(341g以上)で多くなり、発生程度も 重症の「甚」の果実が多くなるが、小~中玉果(290g以下)では少なくなり、重症の果実も少なくなる (図4)。
  4. 大玉生産を目標に、摘蕾と早期の摘果を行うと、極大果の割合が増加し(データー省略)、果実の糖度も 高まるが、みつ症の発生が助長される(表1、図5)。
  5. なお、みつ症は、収穫後の進行は認められない。
成果の活用面・留意点
  1. 果肉硬度2.3㎏以上での収穫がみつ症軽減の目安となる。
図表1 220304-1.jpg
図表2 220304-2.jpg
図表3 220304-3.jpg
図表4 220304-4.jpg
図表5 220304-5.jpg
図表6 220304-6.jpg
カテゴリ 果肉障害 収量向上 品種 もも

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