ホルスタイン種個体乳氷点の変動要因

タイトル ホルスタイン種個体乳氷点の変動要因
担当機関 兵庫農総セ
研究期間 2006~2009
研究担当者 高田 修
冨永敬一郎
発行年度 2007
要約 ホルスタイン種の個体乳氷点は、乳成分率、特に無脂乳固形分率と高い負の相関が認められ、乳量、体細胞数を始め、産次、泌乳期等、多くの要因で変動する。また、氷点の高い農家群は高産次・高乳量・低成分率という傾向が認められる。
背景・ねらい 加水要因の無い個体乳の氷点変動要因をみるため、兵庫県内の2004及び2005年度牛群検定成績から、低氷点農家6戸と高氷点農家6戸を選定し、乳量・乳成分・産次・泌乳期等との関連を調査し、牛乳の総合的品質評価指標として氷点を活用する。
成果の内容・特徴
  1. 乳期平均氷点の平均値、最大値及び最小値は、低氷点農家で-0.5255℃、-0.5151℃、-0.5369℃、高氷点農家で-0.5184℃、-0.5004℃、-0.5300℃である。
  2. 氷点と乳成分率とは負の相関(P<0.01)が、体細胞数は正の相関(P<0.01)があり、その相関係数は低氷点農家では脂肪率で-0.44、蛋白質率で-0.43、無脂固形分率で-0.71、体細胞数で0.35、高氷点農家ではそれぞれ-0.39、-0.50、-0.75、0.28である。
  3. 氷点は泌乳期の進行と共に低下し、その低下割合は低氷点農家群で大きく、高氷点農家群で小さい傾向がある(図1)。
  4. 氷点は産次と共に高くなる傾向がある(図2)。
  5. 氷点は305日乳量で、低氷点農家では12,000kg以上の乳量で、高氷点農家では11,000kg以上の乳量で高くなる傾向がある(図3)。
  6. 氷点の低及び高氷点農家群比較では、低氷点農家群は少頭数飼養で、産次が低く、乳量は低いが乳蛋白質率・無脂固形分率は高い。さらに、農家内における低及び高氷点個体群比較では、低氷点個体群は乳脂肪率が高く、体細胞数は低い(表1)。
成果の活用面・留意点 バルク乳氷点は加水指標に活用でき(平成18年度成果情報)、個体乳氷点は農家の総合的な飼養管理改善に活用できる。
図表1 220446-1.jpg
図表2 220446-2.jpg
図表3 220446-3.jpg
カテゴリ 飼育技術

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