タイトル |
カンキツ新品種「ミホコール」 |
担当機関 |
果樹試験場 |
研究期間 |
1993~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
カンキツ新品種「ミホコール」は、ウンシュウミカン「三保早生」に「アンコール」を交雑したミカンである。浮皮が無く、高芳香性を有する食味良好な無核品種で、適熟期は12月中下旬である。
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背景・ねらい |
ウンシュウミカンは、無核性、剥皮性、豊産性、早熟性等の優良形質を備えている。しかし、オレンジやマンダリンの「アンコール」等にある芳香はない。また西南暖地の一部の地域では浮皮の発生があり、貯蔵上の問題がある。一方、晩生品種である「アンコール」は高糖で芳香があるが、小果で種子が多い。しかし、浮皮の発生はまったく認められない。 この両者の組み合わせから、農産性で浮皮が少なく、芳香のある高品質なミカンタイプのカンキツの育成を試みた。
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成果の内容・特徴 |
- 昭和49年(1974)、果樹試験場口之津支場において、「三保早生」に「アンコール」を交雑して育成された品種。系統名「口之津15号」。
- 第6回系統適応性・特性検定試験の追加系統として検討され、平成6年(1994)8月11日に「ミホコール」と命名され「みかん農林10号」として登録・公表された。
- 果実は150~200g程度で、扁円形。果皮は濃橙色で薄く、剥皮性、浮皮の発生は無い。果面は平滑である。「アンコール」に似た芳香がある。適熟期は12月中下旬で、食味は良好。単為結果性が強く、通常は無核性である(表1、表2)。
- 樹勢はやや弱く、開張性。極めて豊産性で、連年結果性がある。かいよう病、そうか病に対する抵抗性はウンシュウミカンより強い。カンキツトリステザウイルスによるステムピッティングの発生は軽微である。
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成果の活用面・留意点 |
- 年末、年始に出荷、販売できる浮皮発生の無いミカン品種として評価できる。
- 樹勢がやや弱いので、栽培管理を徹底することが肝要である。また、結実過多になりやすいので摘果を徹底する。なお裂果、後期落果、す上がりを防ぐため適切な土壌管理と収穫適期の把握が重要である。有核果にしないため花粉稔性の高い品種との混植は避けた方が良い。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
温州みかん
栽培技術
出荷調整
新品種
単為結果
抵抗性
品種
良食味
その他のかんきつ
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