人為四倍体化による大粒性ブドウ育種素材の育成

タイトル 人為四倍体化による大粒性ブドウ育種素材の育成
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1983~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 組織培養中のブドウのえき芽を試験管内でコルヒチン処理し、有用形質を有する二倍体の35品種を人為的に四倍体化した。結実した四倍体8系統の果粒重は二倍体の1.5~2倍となった。
背景・ねらい 現在のブドウの主要品種である「巨峰」は、果粒の大きさや品質などに優れた形質を備えているが、結実性、熟期、着色性など改良すべき点も多い。しかし、大粒種の育種素材となる四倍体系統は、自然突然変異による枝変わりで生じたものであり、その数は極めて少ない。そこで、変異の幅を広げるため、種々の有用形質をもった二倍体品種を人為的に四倍体化し、大粒品種育成のための育種素材とする。
成果の内容・特徴
  1. 組織培養したブドウのえき芽を試験管内で1または2日間、0.05%のコルヒチンで処理すると、効率的に四倍体が得られる(データ略)。
  2. 無核品種、早熟品種、大粒品種など、特徴的な形質を持った二倍体の35品種を人為的に四倍体化した(表1)。
  3. 結実した四倍体8系統の果粒重は、二倍体の1.5~2倍となった(表2)。
  4. 四倍体では、若干の果肉軟化、結実性の低下などが認められるが、無核性、熟期、果皮色などの形質の変化は少ない(データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. 育成した四倍体系統は、四倍体大粒品種育成の素材として利用し、無核品種では胚珠培養を活用して効率的に大粒無核品種を育成する。さらに、三倍体無核品種育成の素材としても利用する。
  2. 育成した「バッファロー」の四倍体は、平成5年から「福岡9号」として、ブドウ第8回系統適応性検定試験を実施している。
図表1 220605-1.gif
図表2 220605-2.gif
カテゴリ 育種 品種 ぶどう

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