スクミリンゴガイ生息圃場における麦用播種機を利用した水稲の簡易代かき同時直播による栽培体系

タイトル スクミリンゴガイ生息圃場における麦用播種機を利用した水稲の簡易代かき同時直播による栽培体系
担当機関 麦播種機を利用した水稲の簡易代かき同時直播栽培は,播種後の落水管理によって,スクミリンゴガイの食害を回避できるとともに,移植栽培とほぼ同等の収量
研究期間 1998~1998
研究担当者 三原実
田中靖
天本真登
小森辰己
田中龍臣
発行年度 1998
要約 麦播種機を利用した水稲の簡易代かき同時直播栽培は,播種後の落水管理によって,スクミリンゴガイの食害を回避できるとともに,移植栽培とほぼ同等の収量・外観品質が得られる。水管理は播種後20~25日まで落水し,落水期間の雑草防除はプロメトリン・ベンチオカーブ乳剤,同粒剤とシハロホップブチル・ベンタゾン液剤を使用する。施肥は慣行の施肥体系とする。[連絡先]0952-45-2141
背景・ねらい 九州地域の稲麦二毛作地帯における湛水直播には苗立ちの不安定要因として,麦稈の浮遊・堆積,およびスクミリンゴガイの食害があげられる。このような条件において,さらに低コスト化を目的として農家が保有している麦播種機,ディスクローラ,およびリッジャ(畦盛り板)を組み合わせた作業機による湛水直播の播種法とこれにともなう一連の技術体系を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 播種作業にはトラクタ作業機としてロータリ,麦用の畦盛り板,麦用播種機のホッパ,繰り出し装置,接地輪,および麦稈押し込みのためのディスクローラを使用する(図1)。
  2. 水管理は,湛水播種の翌日から自然落水とし,スクミリンゴガイの食害を受けなくなる播種後20~25日まで湛水しない。その後,慣行の水管理(湛水)に移る(図2)。
  3. 雑草防除には播種後の落水直後から水稲出芽前までにプロメトリン・ベンチオカーブ乳剤(80ml/a),あるいは同粒剤(600g/a),ノビエ最高葉齢3~5葉期にシハロホップブチル・ベンタゾン液剤(100ml/a),および入水後に初・中期剤を使用する(図2,表1)。
  4. 苗立数が75~100本/平方メートルであれば,慣行の施肥体系とするが,苗立数がこれよりも少ない場合には播種1ヶ月後の中間追肥量を苗立数の不足に応じて増施する(データ省略)。
  5. 以上の栽培法により,移植栽培とほぼ同等の収量・外観品質が得られる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 麦跡圃場で麦稈を全量すき込んでよい。
  2. 稲麦二毛作地帯における壌土から埴土の圃場に適用。
  3. ヒノヒカリの播種量は乾籾で約3.5~4.0kg/10aである。
  4. プロメトリン・ベンチオカーブ剤散布後は7日間は滞水を避ける(水稲に対する薬害防止)。
図表1 220751-1.gif
図表2 220751-2.gif
図表3 220751-3.gif
図表4 220751-4.gif
カテゴリ 病害虫 栽培体系 雑草 直播栽培 水稲 スクミリンゴガイ 施肥 低コスト 二毛作 播種 水管理

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