早期高糖性で新植多収のさとうきび新品種候補「RK89-1010」

タイトル 早期高糖性で新植多収のさとうきび新品種候補「RK89-1010」
担当機関 沖縄県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 さとうきび新品種候補「RK89-1010」は新植多収、早期高糖性で品質が優れている。茎は直立性で中太茎、易脱葉性であることから人力及び機械収穫のいずれにも適する。
背景・ねらい 宮古・八重山地域における、さとうきび作安定化の第1の課題は、株出不萌芽や台風、干ばつによる品質・収量低下の克服である。当地域では夏植を中心とした栽培体系が組み立てられ、宮古地域では「F177」、「NiF8」、「F172」、八重山地域では「F161」等の品種が普及している。宮古地域の普及品種「F177」は低品質であり、八重山地域の普及品種「F161」は倒伏や茎の湾曲により収穫作業が困難であるため、これらの品種に替わる高糖、多収性で収穫作業が容易な特性を備えた品種への要望が強い。そのため、収量、品質に優れ、耐倒伏性も兼備している。「RK89-1010」を宮古、八重山地域において普及を図り、品質向上による高収益化と収穫作業の軽減及び省力化を図っていく。
成果の内容・特徴
  1. 「RK89-1010」は1987年、高糖・多収の台湾育成品種「F175」を母本に、直立性で易脱葉性系統「RF79-247」を父本として交配し、1989年に選抜を開始して育成した系統である。
  2. 新植の収量は「F177」と同程度であるが、早期高糖性で可製糖率が明らかに高く、可製糖量は大幅に上回る。
  3. 茎は直立性で倒伏や湾曲もなく、脱葉性に優れるため、人力及び機械収穫に適する。
成果の活用面・留意点
  1. 「RK89-1010」は高糖・多収性で可製糖量も高く、直立性である事から「F177」、「F161」に替わる品種として、宮古、八重山地域の品質向上及び営農改善への貢献が期待される。
  2. 春植は台風に対する被害が大きく収量が不安定なため、台風被害が少なく高収量が得られる夏植で特性を発揮する。
  3. 萌芽が悪く株出では低収量のため新植1回収穫として利用する。
  4. 黒穂病に対しては極弱であるが、新植栽培で実施するため黒穂病の問題は少ない。
図表1 220782-1.gif
カテゴリ 栽培体系 さとうきび 省力化 新品種 多収性 品種

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