タイトル |
サトウキビ側枝の育苗に必要な活着率の高い挿芽法及び貯蔵法 |
担当機関 |
沖縄県農業試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
新崎正雄 唐真彦
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発行年度 |
1998 |
要約 |
側枝を育苗ポットに挿芽する場合,採取後に水浸せきをすると活着率が良く、発根率は95%以上と高い。その際側枝の葉は切らない方が良い。挿芽前に貯蔵が必要な場合には、側枝の集合体のまま黒ビニール袋に封入した方が良い。沖縄県農業試験場・八重山支場・作物研究室
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背景・ねらい |
側枝をポット育苗する場合、挿芽時の活着率向上が重要な課題であるが、普通は、母茎から採取して後挿芽するまでに、乾燥等により側枝の活力が落ちやすく、活着不良になることが多い。活着率を高め、種苗生産費を下げるために、母茎から採取して挿芽する際の前処理法や、挿芽までの保存法の確立が強く求められている。
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成果の内容・特徴 |
- 側枝をポット育苗する際、ポットに挿芽する前に水浸せきをすると発根率は95%以上と高くなる(図1)。
- 側枝は葉を切らない方が挿芽後の根長が長く、活力も高い(図2)。
- 大きい側枝ほど、発根率が高く、根長も長い(表1)。
- 貯蔵が必要な場合は側枝のかたまりのまま、日陰の外気常温25度程度の条件で黒ビニール袋に封入すると、発根率が高く維持できる(表2)。
- 1本ずつ分離した側枝を1日貯蔵する必要がある場合には、黒ビニール袋に封入するか水浸せきを行うことにより発根率を比較的高く維持できる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 側枝の育苗ポットへの活着率が向上するため、種苗生産費の低下につながる。
- 貯蔵は、挿芽作業が数日続く場合に必要である。
- 挿芽後は、乾燥により枯死が発生しやすいため、5日間は1時間程度ごとに25分間の細霧灌水を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
乾燥
さとうきび
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