黒毛和種の受精卵移植産子のための人工哺育法

タイトル 黒毛和種の受精卵移植産子のための人工哺育法
担当機関 大分県畜産試験場
研究期間 1997~1998
研究担当者 広瀬啓二
志賀一穂
藤田達男
発行年度 1998
要約 黒毛和種子牛を人工哺育する場合に、91日間における給与方法を去勢子牛と雌子牛で変えることにより、去勢子牛ではDG0.87(日齢体重1Kg)、雌子牛ではDG0.82(日齢体重0.94Kg)の増体が得られる。大分県畜産試験場・肉用牛生産技術部
背景・ねらい 黒毛和種雌牛から得た受精卵を移植し、生産された子牛は高能力な肥育素牛として、また、後継雌牛として利用される。この受精卵移植では、乳用牛から生産される黒毛和種子牛は人工哺育される。また、黒毛和種を受卵牛として双子生産を行う場合もその泌乳能力から人工哺育を行わなければならないことも生じる。これら人工哺育された子牛は子牛市場において発育増体が劣っていることが多く、このためこれらの子牛を標準発育させる人工哺育法が必要である。
成果の内容・特徴
  1. A~Eの給与量により試験したところ、去勢子牛はA法により7日間の初乳・生乳給与後、35日間400g/日の和牛用代用乳(TDN:116%)、49日間700g/日の乳牛用代用乳(TDN:106%)を朝・夕2回で給与したものが、雌子牛ではB法により初乳・生乳給与後500g/日の和牛用代用乳、700g/日の乳牛用代用乳を1日2回給与したものが発育増体が良い。なお、それぞれ1日1kg増体に必要な濃厚飼料及び粗飼料を給与する(表1、表2)。
  2. 去勢と雌子牛を上記の異なる2方法で91日間人工哺育後8ヶ月齢までの発育は、去勢で0.87、雌では0.82のDGが得られる。これを日齢体重(体重/日齢)で計算すると1kgと0.94kgとなり、市場性の高い子牛の育成が可能である(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 受精卵移植で乳牛から生産される黒毛和種子牛や黒毛和種の双子分娩時の哺育方法として活用できる。2人工哺育では生時~1か月齢間の増体が自然哺育に比べ低いことから、この間の管理を十分配慮することにより、さらに良い結果が期待できる。
図表1 220827-1.gif
図表2 220827-2.gif
図表3 220827-3.gif
カテゴリ 受精卵移植 肉牛 乳牛

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