飼育形態が特産肉用鶏(つしま地鶏肉用交雑鶏)の肉色と筋線維特性に及ぼす影響

タイトル 飼育形態が特産肉用鶏(つしま地鶏肉用交雑鶏)の肉色と筋線維特性に及ぼす影響
担当機関 長崎県畜産試験場
研究期間 1997~2000
研究担当者 荒木 勉
嶋澤光一
発行年度 1998
要約 特産肉用鶏(つしま地鶏肉用交雑鶏)は、ブロイラーより発育、肉色及び筋線維特性に飼育形態の影響を受けやすい。長崎県畜産試験場・養鶏科
背景・ねらい これまで、薩摩鶏交雑鶏、熊本コーチン交雑鶏、シャモ交雑鶏、つしま地鶏交雑鶏等は大腿二頭筋において酸化的酵素活性の高いIIA型筋線維の構成割合がブロイラーより高く、肉色が濃い特徴が明らかになっている。しかし、飼養管理が特産肉用鶏の筋線維特性、肉色に及ぼす影響は調査された例が少ない。そこで特産肉用鶏の適正な飼育管理法の一助とする目的で、平飼、ケージ飼いの飼育形態の違いが特産肉用鶏(つしま地鶏肉用交雑鶏)及びブロイラーの発育、肉色、筋線維特性に及ぼす影響を比較した。
成果の内容・特徴 ブロイラーを3週齢以降、平飼区(20羽/26.4平方メートル群飼:1.32平方メートル/羽)、ケージ区(4羽/0.42平方メートル群飼×5ケージ:0.10平方メートル/羽)に分け、8週齢時に雄の大腿二頭筋の肉色及び筋線維特性を調査した。特産肉用鶏(つしま地鶏肉用交雑鶏)を5週齢以降、平飼区(ブロイラーと同様)、ケージ区(ブロイラーと同様)に分け、13週齢時に雄の大腿二頭筋の肉色及び筋線維特性を調査した。
  1. ブロイラーでは飼育形態により体重、大腿二頭筋重量に有意な差は認められないが、特産肉用鶏はケージ区が平飼区より体重、大腿二頭筋重量ともに小さい(表1)。
  2. ブロイラーは飼育形態により肉色に有意な差は認められないが、特産肉用鶏はケージ飼い等のストレスがある飼育環境では、肉色が暗くなる(表2)。
  3. 筋線維面積割合において、両鶏種とも平飼区はケージ区よりIIA型筋線維面積割合が高い傾向にあるが、このような傾向はブロイラーより特産肉用鶏に強く見られる。筋線維直径は、ブロイラーでは飼育形態に有意な差は認められないが、特産肉用鶏ではケージ区が平飼区より小さい(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 特産肉用鶏はストレスを与えるような飼育環境では発育、肉色に影響するため、飼育密度に留意する必要がある。
図表1 220841-1.gif
図表2 220841-2.gif
図表3 220841-3.gif
カテゴリ 飼育技術

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