イチジク果実の成熟期における肥大機構と水管理

タイトル イチジク果実の成熟期における肥大機構と水管理
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 粟村光男
野方仁
矢羽田第二郎
発行年度 1998
要約 イチジクの果実は、成熟に伴って水溶性ペクチン質が急増するとともに不溶性細胞壁成分の保水能が高まることにより、急激に水分を吸収して肥大する。成熟期の土壌が乾燥すると果実の水分含量が減少し、果重が小さくなるが糖度は高まる。福岡県農業総合試験場・豊前分場・果樹研究室
背景・ねらい イチジクの果実は、成熟時に水分を急激に吸収しながら肥大するため、肥大促進にはかん水などの水管理が重要となる。果実内では成熟に伴って細胞壁や細胞間隙が顕著に拡大するが、細胞壁に多く含まれるペクチン質やセルロースなどの成分は水を吸収して膨潤する性質がある。そこで、イチジク果実の成熟期における水分含量の変化と細胞壁成分との関係を検討して肥大機構を解明するとともに、土壌水分の影響を明らかにして、水管理のための指導資料とする。
成果の内容・特徴
  1. イチジクの果実は、成熟に伴って水分含量と果重が急激に増加し、同時に水溶性ペクチン質含量が急増する。水溶性ペクチン質含量と果重との間には極めて高い相関関係が認められる(図1、図2、表1)。
  2. イチジク果実の不溶性細胞壁成分の成熟に伴う含量の変化は比較的小さく、保水能と膨潤能が高まる(表1)。
  3. 成熟期の土壌水分をpF値 2.4前後で管理して土壌を乾燥させると、pF値 2.0以下の場合に比べて果実の水分含量が減少し、果重が小さくなるが糖度は高くなる(表2、図3)。
成果の活用面・留意点
  1. イチジクの水管理の指導資料として活用する。
図表1 220873-1.gif
図表2 220873-2.gif
図表3 220873-3.gif
図表4 220873-4.gif
図表5 220873-5.gif
カテゴリ いちじく 乾燥 水管理

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