イチジク果実の糖組成の品種間差及び部位別変動

タイトル イチジク果実の糖組成の品種間差及び部位別変動
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 野方仁
矢羽田第二郎
発行年度 1998
要約 イチジク果実は、果糖、ブドウ糖含量が多く、ショ糖含量は少ないが、品種間差はショ糖で大きい。果糖、ブドウ糖は成熟に伴って急激に増加し、その際、果糖の比率が高まるとともに小果の部位では糖含量が多くなる。また、成熟前に結果枝の葉を摘除すると、糖組成に大きな変化はないが糖含量が減少傾向となる。福岡県農業総合試験場・豊前分場・果樹研究室
背景・ねらい 一般に果実の甘味は、糖の含量だけでなく組成によっても異なり、同一量ではショ糖に比べてブドウ糖は70%、果糖は 130%程度の甘味を感じるとされている。イチジク果実には果糖、ブドウ糖が多く含まれ、ショ糖は少ないことが明らかになっているが、品種間や果実の部位による糖組成の違いは明らかでなく、また、栽培条件が糖組成に及ぼす影響なども明らかとなっていない。そこで、イチジク果実の糖組成の品種間差と部位別の変化を明らかにし、さらに、摘葉、環状はく皮などの処理が糖組成に及ぼす影響についても検討を行って、食味特性の解析及び品質向上対策のための資料とする。
成果の内容・特徴
  1. イチジク果実に含まれる糖は、果糖とブドウ糖が多くショ糖は少ない。しかし、品種間の差は、糖含量、糖組成比ともショ糖で顕著である(表1)。
  2. イチジク果実は、成熟期に果糖とブドウ糖が急激に増加するが、その際、糖組成に占める果糖の比率が高まるとともに、果托に比べて小果の方が糖含量が多くなる(表2)。
  3. 果実の成熟が始まる前に結果枝葉を摘除して異常落葉の状態にすると、環状はく皮を行った場合や無処理に比べて、ブドウ糖とショ糖含量が減少傾向となるが、糖組成比に大きな変化はない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. イチジクの食味解析及び品質向上対策の参考資料とする。
図表1 220874-1.gif
図表2 220874-2.gif
図表3 220874-3.gif
カテゴリ いちじく 栽培条件 品種 良食味

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