デルフィニウムの新品種「レグルス」

タイトル デルフィニウムの新品種「レグルス」
担当機関 宮崎県総合農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 郡司定雄
高橋英生
村田寿夫
中村薫
中村広
富永寛
発行年度 1998
要約 花色が浅紫色で、切り花形質、開花期ともに揃いの優れるデルフィニウムのF1品種「レグルス」を育成した。宮崎県総合農業試験場・花き部・育種科
背景・ねらい 既存のデルフィニウムの栽培品種は個体による形質のばらつきが見られ、また、促成栽培においては生育が不斉一となり営利栽培上の問題となっている。促成栽培においても生育の揃いが良く、切り花形質の揃った品種の育成が望まれており、F1品種の育成に取り組んだ。
成果の内容・特徴 1987年にドワーフパシフィック系白花系統の中から選抜し、育成した花粉親系統と1993年にドワーフパシフィック系紫花系統の中から選抜し、育成した種子親系統間とのF1を1996年8月~1997年1月、1997年6月~1998年5月に能力検定を行った結果、各形質の発現が均一であることを確認し育成を終了した。主要な特性は以下のとおりである。
  1. 草型は直立型で草丈は中である。茎の分枝性は少なく、茎の色は穏黄緑(JHSカラーチャート3312)である。
  2. 葉の枚数は少なく、表面の色は暗黄緑(同3508)、裏面の色は穏黄緑(同3514)である。
  3. 花序の長さは長、幅は中で小花が密に付く。八重咲きで花冠は6.2cmの大である。花柄の長さは小である。がく片数は13枚と多く、全形は楕円形である。最外層がく片の主要な色は浅紫色(同8603)、最内層がく片の主要な色は浅紫色(同8603)で外側が浅紫青色(同7603)である(表1)。
  4. 切り花長は、暖地の促成栽培では100~130cmである。また、小花数、花穂長等の切り花形質の揃いも優れる(図1)。
  5. 到花日数は短く、暖地の促成栽培では定植後約75日で開花する。採花期間は10日程度である。
成果の活用面・留意点
  1. 適性作型、地域は特には定めないが、促成栽培において最も特性が発揮される。
  2. 従来の品種に比べて非常に生育が早いので、促成栽培、特に年内出荷の作型ではボリュームを確保するために大苗を利用する。
  3. 開花が斉一なので、収穫・出荷労力を考慮した作付け、栽培管理を行う。
図表1 220921-1.gif
図表2 220921-2.gif
図表3 220921-3.gif
カテゴリ 育種 カラー 栽培技術 出荷調整 新品種 デルフィニウム 品種

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