タイトル |
無農薬茶園における主要な在来天敵と寄生率 |
担当機関 |
熊本県農業研究センター |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
嶋田一明
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発行年度 |
1998 |
要約 |
無農薬茶園における主要な捕食性天敵はクモ類、ケナガカブリダニ、ハダニアザミウマ、寄生性天敵はキイロタマゴバチ、コマユバチ類、アザミウマタマゴバチである。寄生性天敵の寄生率は高い場合チャノコカクモンハマキで約80%、チャノホソガで約30%あり、密度抑制効果がある。熊本県農業研究センター・茶業研究所
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背景・ねらい |
茶は近年、機能性食品として見直されてきており、消費者の健康志向に応えるため、なるべく農薬散布回数を少なくすることが求められている。そこで、無農薬茶園に生息する在来天敵の主要な種類、害虫類に対する影響を知る。
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成果の内容・特徴 |
- 捕食性天敵としてクモ類、ケナガカブリダニ、ハダニアザミウマ、ハダニタマバエ、コブモチナガヒシダニ、ヒメハナカメムシの1種、クサカゲロウの1種、テントウムシの1種の8種類が認められ、その中ではクモ類、ケナガカブリダニ、ハダニアザミウマの発生が多い(図1)。
- 寄生性天敵としてキイロタマゴバチ、ハマキサムライコマユバチ、ハマキオスグロアカコマユバチ、ハマキコウラコマユバチ、キアシブトコバチ、トビコバチの1種、ヒメバチの1種、キセイバエの1種、キイロホソコバチ、ハラナガミドリヒメコバチ、アブラバチ、コバチの1種、アザミウマタマゴバチの13種類が認められ、その中ではキイロタマゴバチ、コマユバチ類、キイロホソコバチ、アザミウマタマゴバチの発生が多い。
- 寄生性天敵の寄生率は、高い場合チャノコカクモンハマキの合計寄生率で約80%、チャノホソガの合計寄生率で約30%あり、密度抑制効果がある(図2、図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 在来天敵を活用した省農薬防除体系の基礎資料として活用できる。
- 無農薬、やぶきた茶園での試験結果である。
- 寄生性天敵の寄生率は、ほ場より中老齢幼虫を採集し、実験室内で約20日飼育して調査した。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
カメムシ
機能性食品
茶
農薬
ひし
防除
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