催芽時に発生するスイートピー種子腐敗症状とその対策

タイトル 催芽時に発生するスイートピー種子腐敗症状とその対策
担当機関 宮崎県総合農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 今村 幸久
三浦 猛夫
松浦 明
田村 逸美
発行年度 1998
要約 スイートピー種子の催芽時に発生する種子腐敗症状は、催芽時まで種子を摂氏5度で28日以上貯蔵し、種子吸水時に流水吸水または塩化カルシウム0.3%液で吸水させることで発生を低く抑えることができる。宮崎県総合農業試験場・環境部・病理科
背景・ねらい スイートピーの催芽時に、種子が腐敗する障害が発生し、まき直しや定植遅れなどの問題が生じている。そこでこの種子腐敗の発生環境条件を検討し、耕種的防除法について検討する。
成果の内容・特徴
  1. スイートピーの種子腐敗には貯蔵中の温度、吸水中の酸素量などの関与が考えられ、催芽前の種子を摂氏5度で貯蔵した結果、貯蔵期間が長くなるにつれて、腐敗種子率が減少する。また、摂氏25度で貯蔵した種子では腐敗種子率は減少しない(表1)。
  2. 摂氏5度と摂氏25度で49日間貯蔵した種子へのベノミル・チウラム水和剤200倍液と次亜塩素酸カルシウム剤1,000倍液の吸水前30分処理は、腐敗種子の発生を軽減する効果は認められない(表2)。
  3. しかし、種子吸水時の処理方法を検討した結果、湛水吸水区の腐敗種子の発生率に比べ、塩化カルシウム0.3%液5時間吸水区と流水5時間吸水区では低く抑えられる。
  4. 湛水5時間吸水区にエアーポンプを設置した区では湛水吸水区に比べ、種子腐敗率が低かったことから、種子腐敗の発生原因の一つとして水中の酸素量が関係していると考えられる(表3)。
  5. 以上の事から、スイートピー種子腐敗は、催芽前まで摂氏5度程度の低温で貯蔵し、吸水時に塩化カルシウム0.3%液または流水に浸して吸水させることで、発生を軽減できる。
成果の活用面・留意点
  1. 発生のメカニズムについてはさらに検討が必要である。
図表1 220957-1.gif
図表2 220957-2.gif
図表3 220957-3.gif
カテゴリ 病害虫 栽培技術 防除

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