カンシャクシコメツキ成虫の乾式性フェロモントラップの開発

タイトル カンシャクシコメツキ成虫の乾式性フェロモントラップの開発
担当機関 沖縄県農業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 河村太
仲盛広明
発行年度 1998
要約 カンシャクシコメツキ類成虫の乾式性フェロモントラップは、これまで使用されてきた水盤式性フェロモントラップに比べて1.6-2.9倍の虫を誘殺できる。本トラップの適用により、トラップ管理作業の軽減と防除効果の向上が図れる。沖縄県農業試験場・病虫部・サトウキビ害虫研究室
背景・ねらい サトウキビの重要害虫であるカンシャクシコメツキ類の幼虫(オキナワカンシャクシコメツキ,サキシマカンシャクシコメツキ)は,サトウキビの根茎部の芽子を食害することにより,新植時に欠株,株出しでは不萌芽の原因になる。本種は2~3年にわたる幼虫期間を土壌中ですごすことから防除が非常に困難である。現在,合成性フェロモン水盤式トラップを用い、成虫の大量誘殺が行われている。しかしこのトラップは多量の水を使用することから,設置時に多くの労力を要し,設置後も頻繁に水の管理を行わなければならないなどの問題がある。このことから,管理が容易な,乾式トラップを開発した。
成果の内容・特徴
  1. 水盤トラップと今回開発した乾式トラップの概略図を図1に示す。乾式トラップの構造は、横42cm、縦29cm、厚さ1mmの透明アクリル板の中央を合成フェロモン固定用に四角型(12cm×11cm)に切り取り、十文字に組み立てた衝突板と誘引された成虫を集める四角錐型ロートおよび誘引成虫を捕殺する直径9.5cm、長さ16.5cmの円筒型容器で構成されている。また、地上固定用には既製の植木鉢(10号)を用いる(図1-B)。
  2. 乾式トラップは、水盤式トラップより、オキナワカンシャクシコメツキで1.6-2.9倍、サキシマカンシャクシコメツキで1.6~2.6倍の成虫を誘殺できる(表1)。また、トラップの設置および管理作業を大幅に軽減することができる。
図表1 220960-1.gif
図表2 220960-2.gif
カテゴリ 病害虫 害虫 さとうきび 性フェロモン フェロモン 防除

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