イチゴ用自走式多目的作業車利用による無人防除技術

タイトル イチゴ用自走式多目的作業車利用による無人防除技術
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1997~1998
研究担当者 井手 治
森山友幸
真鍋尚義
姫野修一
発行年度 1998
要約 イチゴ用自走式多目的作業車に畝跨ぎ懸垂式噴口を装着した無人防除法で、作業速度を0.4m/s程度、畝溝部分に下垂した噴口の角度を進行方向に対して40度とすることにより、手作業と同等の薬剤付着精度が得られ、作業時間は慣行作業の1/3に短縮できる。福岡県農業総合試験場・園芸研究所・施設機械研究室
背景・ねらい イチゴの病害虫防除作業は、中腰で行うため足や腰への負担が大きい。また、ハウス内の作業であるために、作業者は農薬に曝露され易いことが問題になっている。そこで、平成7年度に本県が民間企業と共同で開発したイチゴ用自走式多目的作業車を利用した効果的な無人防除技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 畝跨ぎ懸垂式噴口を装着した作業車は、畝溝に誘導されて自走散布を行うので、作業者はハウス内で防除作業を行わなくてよい(図1)。
  2. 作業車の作業速度は0.4m/s程度が良い(表1)。また、畝溝部分に下垂した噴口の角度を進行方向に対して内向き40度、上向き15度で散布すると中・下葉の薬液付着精度が優れる(表2)。
  3. 作業車利用での防除作業は1人で行うことができ、1回の作業時間は慣行の手作業の約1/3で済む(表3)。
  4. 作業者の作業内容は、動力噴霧機の操作とホースの巻き取りおよび作業車の畝移動だけであるため、慣行の人力作業に比べて身体負担を軽減できる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. イチゴの自走式多目的作業車利用による防除作業に活用できる。
  2. 作業車が直進可能で、畝端での自動停止・後進の機能を具備していることを条件に、他の畝跨ぎ自走式作業車にも適応できる。
  3. 作業車の畝間移動のために約1.5m幅の枕地が必要である。
  4. 外成りの作畝方式では、イチゴの果実を傷めないように畝溝幅を広くする等の対応が必要である。
図表1 221021-1.gif
図表2 221021-2.gif
図表3 221021-3.gif
図表4 221021-4.gif
カテゴリ 病害虫 いちご 農薬 病害虫防除 防除 薬剤

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