かん水チューブの種類別かん水特性

タイトル かん水チューブの種類別かん水特性
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 井手治
三井寿一
伏原肇
発行年度 1998
要約 数種類のかん水チューブのかん水精度を測定した結果、点滴タイプのチューブが散水タイプに比べて高いかん水精度を示す。点滴タイプは、水圧、かん水時間にかかわらず、かつ勾配をつけた場合でも高いかん水精度を維持できる。福岡県農業総合試験場・園芸研究所・施設機械研究室、野菜品種研究室
背景・ねらい 近年、野菜・花き生産においてロックウール耕栽培、高設栽培、養液土耕栽培などの新しい栽培法が注目されている。これらの栽培法は、いずれも精度の高いかん水および養液供給が必要とされるが、かん水チューブ別にその特性や精度を調査した事例は少なく、生産者はカタログデータや勘に頼ってかん水資材の選定および設置を行っているのが現状である。そこで、イチゴ高設栽培用の樹脂製栽培槽を利用した簡易なかん水精度測定法を用いて、かん水チューブのかん水精度および資材の特性を明らかにし、かん水資材選定の資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 50mのかん水距離を設定した場合、散水タイプのかん水チューブは末端に近づくにつれて吐出水量が減少していくが、点滴タイプでは均一なかん水精度を示す(表1、図1)。
  2. 点滴タイプのかん水チューブは、水圧にかかわらず、また、かん水時間を短くしても高いかん水精度を示す(図2、図3)。
  3. 2.1%の勾配をつけた場合、30mのかん水距離における吐出水量率の比率差は、散水タイプは勾配の上りでは-45%、下りでは+47%に対して、点滴タイプは上りでは-10%、下りでは+8%であり、相対的に均一なかん水精度を確保できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. かん水資材の選定資料として活用できる。
  2. 点滴タイプのかん水チューブは、一般に低流量でのかん水に利用されるため、同一面積をかん水するのに配管の大きさやポンプの能力が散水タイプより小さくて済む。
  3. かん水時間は水圧、かん水距離を考慮して設定する。
  4. 点滴タイプの資材チューブを使用する場合は、目詰まり防止のためフィルター等を使用する。
図表1 221029-1.gif
図表2 221029-2.gif
図表3 221029-3.gif
図表4 221029-4.gif
図表5 221029-5.gif
カテゴリ いちご 品種

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