タイトル |
カキ「新秋」の雨よけ栽培による品質向上 |
担当機関 |
福岡県農業総合試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
カキ「新秋」を雨よけ栽培することにより果皮色が向上し、果皮に生じるされ汚損の程度が軽くなる。また、果実糖度が向上し、可溶性タンニン含量は低下する。た、3月中旬のビニル被覆により、熟期は1週間早くなる。福岡県農業総合試験場・園芸研究所・果樹部・落葉果樹研究室
|
背景・ねらい |
カキ「新秋」は食味が良好なため、本県カキの補助品種として県内への導入が検討されている。しかし、「新秋」は、果皮の着色が不良であり、汚損果が発生しやすい。また、年により渋残りする果実の発生がみられることがある。そこで、雨よけ栽培による果実品質向上を図る。
|
成果の内容・特徴 |
- カキ「新秋」を雨よけ栽培することにより果皮色が向上し、果皮に生じる汚損の程度が軽くなる(表1、表2)。
- 雨よけ栽培により果実糖度が向上し、可溶性タンニン含量は低下し、渋味を感じにくくなる。一方、果重や果肉硬度には差がみられない(表1、表3)。
- 「新秋」を3月中旬にビニル被覆することにより、熟期が1週間早まる(表1)。
- 雨よけ栽培により樹の生育が旺盛になり、新梢長や総伸長量が増加する(表4)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 「新秋」の雨よけ栽培の推進資料として活用できる。
- 花芽の確保は容易であるので、結果母枝が長い場合は5~7芽程度切り返す。
- 生理落果防止のため、人工受粉を励行する。
- 新梢が徒長する場合は、稔枝や摘心による夏枝管理を行う。
- 着色開始期以降は汚損果防止のため換気を十分に行い、湿度の低下を図る。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
かき
受粉
品種
良食味
|