促成ナスの養液栽培における「細粒礫」および「ヤシガラ」の培地適性

タイトル 促成ナスの養液栽培における「細粒礫」および「ヤシガラ」の培地適性
担当機関 福岡農総試
研究期間 1997~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 促成ナスのかけ流し養液栽培の培地として、「細粒礫」および「ヤシガラ」は、安価で廃棄時における環境上の問題もなく、収量、正常果率も慣行培地ロックウールと同等で、十分適応性がある。福岡農総試・園芸研究所・野菜花き部・野菜栽培研究室
背景・ねらい 促成ナス栽培において、土づくりの手間を省き青枯病等の土壌伝染性病害を回避できる生産システムとして養液栽培が普及しつつある。しかし、慣行培地であるロックウールは、使用可能な年数が限られ、また使用後の廃棄方法等に問題がある。そこで、廃棄し易いヤシガラおよび長期間使用できる細粒礫について、促成ナスの養液栽培用培地としての適応性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 細粒礫(鉱物)は、慣行培地のロックウールに比べて株当たりの培地価格が6割程度と安く、長期間使用できるが、容積重が大きいため設置時の取り扱いにやや労力を要する(表1)。
  2. ヤシガラ(有機物)は、ロックウールに比べて株当たりの培地価格が8割程度と安く、培地の重さは同等で設置が容易である(表1)。
  3. 細粒礫およびヤシガラを養液栽培の培地として用いた場合、慣行培地(ロックウール)と同等の収量および正常果率を得ることができる(表2)。
  4. 細粒礫は定植後1~2ヶ月間培養液を湛液管理するため、排液が少ない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 養液栽培技術の参考資料として栽培技術指針に登載し、活用する。
  2. 細粒礫を培地として用いる場合、定植後、根が十分に張るまで湛液管理とし、以降はロックウールと同様の給液管理を行う。
  3. ヤシガラの耐用年数はロックウールと同程度で、使用後は圃場に施用して、有機質資材として活用する
  4. 細粒礫は長期間使用できるが、1作終了後はロックウールと同様に除塩および培地の消毒を行う。
図表1 221237-1.jpg
図表2 221237-2.jpg
図表3 221237-3.jpg
カテゴリ 土づくり 肥料 青枯れ病 栽培技術 なす 野菜栽培 養液栽培

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