タイトル |
近紫外線除去フィルムとククメリスカブリダニの併用によるピーマンのアザミウマ類防除 |
担当機関 |
宮崎県総合農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
促成栽培ピーマンにおいて、施設の被覆資材に近紫外線除去フィルムを使用し、ククメリスカブリダニ(100頭/株)を定植直後から約1週間間隔で3回放飼すると、定植2ヶ月後までアザミウマ類の密度を被害許容水準以下に抑える。宮崎県総合農業試験場・環境部・害虫科
|
背景・ねらい |
促成栽培ピーマンでは、薬剤感受性の異なるミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマなどの複数種のアザミウマ類が同時に多発する。また、加害により傷が生じた果実は等級格下げとなるため、ほ場内のアザミウマの密度は極めて低く維持されなければならない。そこで、施設の被覆資材に近紫外線除去フィルムを用い、さらにククメリスカブリダニを放飼することにより、すべてのアザミウマ類を対象とした防除体系を構築する。
|
成果の内容・特徴 |
- 促成栽培ピーマンでは、施設の被覆資材に近紫外線除去フィルムを用い、ククメリスカブリダニ(100頭/株)を定植直後から約1週間間隔で3回放飼することにより、定植2ヶ月後までアザミウマ類の花における寄生密度を被害許容水準(0.11頭・花)(河合1986)以下に抑制できる。(図1)
- 被害果の発生は定植約3ヶ月後まで5%以下に抑える。(図2)
- これは、慣行のビニル被覆施設における定植時のイミダクロプリド粒剤1g/株の植穴土壌混和処理とその後の散布剤2回処理体系と比較し、防除効果は同等である。(図1、図2)
|
成果の活用面・留意点 |
- この防除体系はアザミウマ類の薬剤抵抗性獲得を回避する手段として活用できる。
- ククメリスカブリダニは定植後直ちに放飼を開始する。
- ククメリスカブリダニは、購入後直ちに使用する。
|
図表1 |
|
図表2 |
|
カテゴリ |
病害虫
害虫
栽培技術
抵抗性
ピーマン
防除
ミナミキイロアザミウマ
薬剤
|