タイトル |
サトウキビ畑からの土砂流出を軽減する減耕起植付機と不耕起株出管理機 |
担当機関 |
沖縄県農業試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
サトウキビ畑では、改良型減耕起植付機を用いて更新を行えば、細粒赤土の流出が慣行の69%まで減少する。また、改良型土壌破砕機を用いた不耕起株出しでは、流出量が慣行の21%まで減少し、著しく防止効果が高まる。沖縄県農業試験場・経営機械部・農業機械研究室、作物部・蔗作研究室
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背景・ねらい |
沖縄県では、既存農地や種々の開発事業により社会問題化した「赤土流出」について、営農技術としての流出防止対策の確立が緊要に求められている。そこで、サトウキビ更新(新植)時に用いる減耕起用植付機及び株出管理時の使用を前提とした土壌破砕機について検討・改良し、裸地期間の短縮や裸地面積の縮小及び雨水の地下浸透を促進することによって、サトウキビ畑からの赤土流出防止を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 改良型植付機により、基準耕深を確保しながら不耕起面積を60%まで拡大できる(図1、表1)。
- チェーンケース下部に設置したチゼルの効果により表面流去水が減少する。また、細粒赤土の流出量は慣行区の69%まで抑制できる(図2)。
- 株出しでは、改良型土壌破砕機を用いた不耕起区は慣行区より表面流去水が少なく土壌破砕の効果が高い。細粒赤土流出量は慣行区の21%まで減少し著しい流出防止効果が期待できる(図2)。
- 破砕機にコールタを新たに設置したことにより、収穫後の残さの処理が容易に行なえる(図1)。
- 改良型植付機と改良型破砕機を組み合わせた機械化体系で新植から収穫・株出までの作業を行えば、細粒赤土の流出防止効果が高まるとともに省力効果も期待できる(表2)。
- 減耕起や不耕起によるサトウキビの伸長生育及び収量について慣行区との差は認められなかった(データ省略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 改良型破砕機を用いた不耕起株出しでは、培土は行わない。
- 細粒赤土の流出を防止する観点から、サトウキビ作では株出しをできるだけ多く行うことが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
機械化体系
経営管理
さとうきび
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