タイトル |
パパイア「ワイマナーロ」のsmallGTP-bindingprotein遺伝子(PGP1)のクローニングと解析 |
担当機関 |
沖縄県農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
パパイア「ワイマナーロ」のsmall GTP-binding protein遺伝子(PGP1)は636bpの長さを持ち、タンパク質の分子量は23311と推定された。PGP1はアミノ酸配列比較によるとYPT/RABグループに属し、発現解析により実生の根、茎、葉全ての部位に発現が確認された。沖縄県農業試験場・企画管理部・バイオテクノロジー研究室、岩手生物工学研究センター
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背景・ねらい |
沖縄県果樹振興品目であるパパイアは熱帯果実として需要が大きく、生産の拡大が期待されている。台風やウイルスによる被害を避けるため施設栽培を行っているが、定植後数年で樹高がハウスの天井に達してしまうので、樹を人為的に引き倒して栽培する「倒伏栽培」を行っている。しかし、この栽培法は広い面積と多くの労力を要するため、ハウスで長年限栽培できるわい性パパイアの育種が期待されている。わい性パパイヤ品種育成の基礎知見を得るため、植物のわい化との関連が報告されているsmall GTP-binding protein遺伝子のクローニングと解析を行った。
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成果の内容・特徴 |
- パパイアsmall GTP-binding protein遺伝子 (PGP1)は、パパイアESTクローン(pRA4-3)を利用し、3'RACE 法によりクローニングした。
- PGP1は、636bpの長さを持ち、タンパク質の分子量は23311 Daと推定された(図1)。
- PGP1は、アミノ酸配列比較(系統樹作製及びアラインメント解析)により、動物や酵母において細胞内小胞の輸送を制御すると考えられているYPT/RABグループに属する(データ省略)。
- PGP1は、PGP1プローブを用いたサザンハイブリダイゼーション解析により、ゲノム中に1コピー存在し、相同性が低い遺伝子ファミリーを形成する(データ省略)。
- PGP1は、PGP1プローブを用いたノザンハイブリダイゼーション解析により、実生の根、茎、葉全ての部位に発現する(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- PGP1遺伝子導入によりパパイアがわい化することは未確認である。
- DNA Data Bank of Japanに遺伝子登録。 Accession number: AB035919
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育種
栽培技術
施設栽培
パパイヤ
品種
輸送
わい化
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