麦圃雑草カズノコグサの除草剤と中耕・土入れを組み合わせた防除法

タイトル 麦圃雑草カズノコグサの除草剤と中耕・土入れを組み合わせた防除法
担当機関 福岡県農業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 カズノコグサ多発生の麦圃場では、播種直後処理剤とチフェンスルフロンメチル細粒剤の体系処理を行ことにより、チフェンスルフロンメチル水和剤体系と同様に残草量を7~8%に抑えることができる。さらに中耕・土入れを行うことにより、5%以下にまで減少させることができる。福岡県農業試験場・筑後分場・水田高度利用研究室
背景・ねらい 近年、麦作付水田においてカズノコグサの発生が増加し問題となっている。カズノコグサについては発生生態(研究成果情報第4号)や幼植物識別法(第6号)について明らかにされている。しかし、多発生した場合の防除は困難で、効果の高い防除法や散布が容易な粒剤を用いた防除体系が求められている。そこで、新規剤チフェンスルフロンメチル細粒剤の効果や除草剤の体系処理、中耕・土入れを組み合わせた防除法について検討し、効率的な防除法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. カズノコグサの発生は麦播種10日後頃から始まり、30日後に60%、60日後に90%が発生し、80日後には発生終期となる(図1)。
  2. 播種直後土壌処理剤またはチフェンスルフロンメチル(ハーモニー)細粒剤単用の場合、残存雑草量は無処理区比10~20%程度で除草効果は十分ではない。両者の体系処理では7~8%程度にまで向上する(表2)。
  3. 動力土入れ機で中耕・土入れを行うと残存雑草量は減少する。溝部分の残草量は半分程度に減少するが、畦部分の効果は小さい(表1)
  4. 播種直後土壌処理剤とチフェンスルフロンメチル(ハーモニー)細粒剤(1L期)の体系処理及び中耕・土入れを組み合わせることで、残存残草量はチフェンスルフロンメチル(ハーモニー)水和剤(3L期)と播種直後土壌処理剤及び中耕・土入れの組み合わせと同様に、無除草区比5%以下に抑えることができる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. カズノコグサ多発生圃場において防除対策を図る際の参考とする。
  2. 土壌水分が高い圃場で発生が多いので、圃場の乾田化を図る。
  3. 播種前に発生が多い場合には、播種前に茎葉処理除草剤の処理を行う。
図表1 221368-1.jpg
図表2 221368-2.jpg
図表3 221368-3.jpg
カテゴリ 病害虫 雑草 除草 除草剤 水田 土壌処理 播種 防除

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