野菜農家の堆肥利用実態と堆肥利用に対する意向

タイトル 野菜農家の堆肥利用実態と堆肥利用に対する意向
担当機関 福岡県農業総合試験場畜産研究所
研究期間 1999~2000
研究担当者 高椋久次郎
小山 太
発行年度 2000
要約 野菜農家のうち、ナス、トマト、ネギ、レタスは、堆肥を使用している割合が70~90%であるが、イチゴ、キャベツでは45、24%と低い。投入時期は8、9、10月に集中している。また、成分が表示された安価な完熟堆肥が求められている。福岡県農業総合試験場畜産研究所・中小家畜部・環境衛生研究室
背景・ねらい 福岡県における家畜ふん堆肥の農地への負荷量は約9t/haであり、県内で生産される堆肥はすべて県内の農地に還元することが可能な量である。ところが堆肥の生産施設の偏在化や時期別、部門別の需要の変動が大きく、堆肥流通上の阻害要因となっている。そこで、県内の野菜栽培農家に対するアンケート調査を行い、堆肥の利用者である耕種農家の利用実態や意向を把握し、堆肥流通上の問題点を明らかにすることにより、家畜ふん堆肥の利用促進のための技術開発の基礎資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 県内野菜の粗生産額の70%を占める主要8品目のうち6品目の野菜について調査した結果、栽培面積に対する堆肥投入状況は、ナス、トマト、ネギ、レタスでは70~90%に達している。しかし、イチゴ、キャベツにおいてはそれぞれ45、24%と低い。平均栽培面積が広いキャベツに堆肥を流通させることで堆肥の需要拡大が期待できる(表1)。
  2. 堆肥を利用している農家の10a当たり投入量はトマト、レタスは2tに比べ、ナス、イチゴ、ネギ、キャベツでは4~7tと多い。また、投入する時期は8、9、10月が多く、堆肥の需要が集中する(表1)。施設野菜農家ではほぼ全ての農家で牛ふんを主体とする完熟堆肥が使われているが、露地野菜のキャベツ農家で完熟堆肥を利用している農家は35%程度である。
  3. 堆肥を利用していない野菜農家は、その理由として成分が不明である点や塩類障害発生の危惧、臭い、重いといったことを挙げている(表2)。
  4. 野菜農家は、成分が表示された安価な完熟堆肥を求めており、キャベツ、レタス農家は機械散布が可能な堆肥を求めている(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 行政推進上の基礎資料として利用することができる。
図表1 221454-1.jpg
図表2 221454-2.jpg
カテゴリ 肥料 いちご キャベツ 需要拡大 トマト なす ねぎ 野菜栽培 レタス

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