カンキツ新品種「天草」苗木における自根の発生状況と樹勢及び果実品質

タイトル カンキツ新品種「天草」苗木における自根の発生状況と樹勢及び果実品質
担当機関 宮崎県総合農業試験場
研究期間 2000~2003
研究担当者 佐賀果樹試
平野稔邦
篠倉耕作
新堂高広.宮崎総農試
福元博
黒木重文
荒武貴浩
発行年度 2000
要約 カンキツ新品種「天草」の苗木においては自根の発生が多く見られる。自根発生樹は樹勢が旺盛で、樹冠容積も大きくなるが、果実の糖度、酸度は低くなる。佐賀県果樹試験場・常緑果樹研究室、宮崎県総合農業試験場・果樹特産部・常緑果樹科
背景・ねらい 苗木で植栽した「天草」では、栽植の状態によって自根の発生が多く見られる。一般に自根の発生した樹は、樹勢が旺盛になり果実品質への影響も大きい。このため、苗木植栽の「天草」における自根の発生実態や自根の発生が樹体、果実品質へ与える影響を把握することにより、「天草」の高品質安定生産のための栽培法を確立する資とする。
成果の内容・特徴
  1. 佐賀果樹試験場内及び佐賀県内のハウス内へ苗木で栽植された「天草」では、その5割程度に、宮崎総合農業試験場内で数種の台木に接ぎ木した「天草」では、7割程度に自根の発生が見られる(表1)。特に深植えした場合に発生しやすく、その後の伸長も旺盛となる(図1、図2)。
  2. カラタチ台の主根径に対して根茎が約4割大の自根が発生している樹では、樹冠容積が明らかに大きい(表2)。
  3. 自根の発生した樹の果実品質は、果梗の径がやや大きく腰高で、糖度は明らかに低く酸度も低くなるが、着色への影響は見られない(表3、表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 苗木で「天草」栽培に取り組む場合、苗木に自根の発生が見られたら切除し、接ぎ木部を確実に地上部へ出して、深植えにならないよう留意する。
  2. 植栽後、自根が発生した場合は、速やかに切除する。
  3. 自根発生樹の果実品質は低いことが考えられるため、収穫時は区分採収を指導する。
図表1 221467-1.jpg
図表2 221467-2.jpg
図表3 221467-3.jpg
図表4 221467-4.jpg
図表5 221467-5.jpg
図表6 221467-6.jpg
カテゴリ 新品種 台木 接ぎ木 その他のかんきつ

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