タイトル |
ビワ「涼風」「陽玉」の施設栽培における成熟日数、積算温度及び肥大特性 |
担当機関 |
長崎県果樹試験場 |
研究期間 |
2000~2003 |
研究担当者 |
高見 寿隆
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発行年度 |
2000 |
要約 |
ビワ施設栽培では、果実の成熟に要する日数と積算温度(開花から成熟までの日平均温度の積算値)は、「涼風」が136日、摂氏2137度、「陽玉」が142日、摂氏2266度である。果実肥大と温度との関係については、「涼風」は、積算温度摂氏2074度で果実肥大を停止し、「陽玉」は収穫時期まで肥大する。長崎県果樹試験場・常緑果樹科
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背景・ねらい |
ビワ新品種「涼風」「陽玉」の施設栽培における、果実肥大、成熟特性を明らかにし、高品質大果生産のための適正な温度管理技術の確立に資する。
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成果の内容・特徴 |
- 開花から成熟までの日数は、12月21日開花の果実では、「茂木」が133日、「涼風」が136日、「陽玉」が142日と品種間で差がみられる(表1)。
- 開花から成熟までの積算温度(開花から成熟までの平均温度の積算値)は、12月21日開花の果実で「茂木」が摂氏2076度、「涼風」が摂氏2137度、「陽玉」が摂氏2266度と品種間で差がみられる(表1)。「涼風」では、12月21日開花の果実は、12月7日開花の果実に比べ、成熟日数が13日短くなり、積算温度が摂氏127度少ないが、1果平均重に差はみられない(表1)。
- 「涼風」の果実肥大は、12月7日開花の果実では開花からの積算温度が摂氏1236度(満開後98日目)に達した時期から旺盛になり、積算気温が摂氏2074度になると肥大をほぼ停止する(図2、図3)。「陽玉」の果実肥大は、12月21日開花の果実では開花からの積算温度が摂氏1087度(満開後77日目)に達した時期から旺盛になり、積算温度が摂氏2266度(収穫時)まで肥大は続く(図2、図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 「涼風」「陽玉」の施設栽培において、本成果を成熟期の予測等に活用する場合、開花から成熟までの日数と積算温度は単年度の成果であるので留意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
温度管理
施設栽培
新品種
びわ
品種
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