タイトル |
イオンビームを照射したキクの葉肉プロトプラストからの植物体の再生 |
担当機関 |
日本原子力研究所 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
キクの葉肉プロトプラストに対するHe及びCイオンビームの半数致死線量はそれぞれ4.9Gy、3.3Gy付近であり、照射処理した品種「秀芳の力」からカルスを経由して植物体が再生できた。福岡県農業総合試験場・生産環境研究所・生物工学研究室、日本原子力研究所・高崎研究所・植物資源利用研究室
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背景・ねらい |
本県のキクは国内第4位の栽培面積を誇っている。しかし、激化する国内外の産地間競争に打ち勝つためには、新しい花色や草姿等の特性を持つ新品種の育成が望まれている。ところで、従来のガンマ線照射法は変異誘発の効果が低く、変異の幅も限られている。一方、近年開発されたイオンビーム照射は変異誘発の効果が高く、育種への利用が期待されている。すでに、キクの葉肉プロトプラストの効率的な培養法を確立した(九州農業研究成果情報第15号)。そこで、イオンビーム照射がキクの葉肉プロトプラストに及ぼす影響を明らかにするとともに、植物体の再生を図る。
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成果の内容・特徴 |
- キクの葉肉プロトプラストへのイオンビーム照射処理において、有用な突然変異の獲得が期待される半数致死線量は、He及びCイオンビームでそれぞれ4.9Gy、3.3Gy付近である(図1、図2)。
- イオンビームを照射したキク「秀芳の力」の葉肉プロトプラストからカルスを経由して658個体の再生植物が得られてた(表1、図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- イオンビーム照射とプロトプラスト培養を組合わせた新育種法として活用できる。
- 再生した植物体の特性を調査して優良系統を選抜する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育種
きく
新品種
品種
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