タイトル |
日本ナシ「新高」のみつ症発生防止技術 |
担当機関 |
大分農技セ |
研究期間 |
1997~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2001 |
要約 |
日本ナシ「新高」のみつ症は、8~9月の適度な潅水、9月の1か月間の遮光処理、交配後20日目の早期の小袋かけ、満開後10日目及び満開後100日目からの10日間隔、各5回のカルシウム剤散布、早期収穫と低温貯蔵の組合せ処理等によって軽減できる。
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キーワード |
日本ナシ、新高、みつ症、潅水、遮光、袋かけ、カルシウム剤
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背景・ねらい |
日本ナシ「新高」は、みつ症が発生しやすく、年によって多発するため大きな問題となっている。そこで、その発生要因を明らかにし、発生防止技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 「新高」のみつ症発生には、8月以降の土壌乾燥と高温が影響し、8~9月の適度な潅水は、みつ症を軽減させる効果がある(表1)。
- 9月の1か月間の遮光資材による被覆は、みつ症の発生を軽減させることができ、22%程度の遮光であれば果実品質への影響も少ない(表2)。
- 交配後20日目のパラフィン一重小袋かけは、みつ症の発生を軽減できる(表3)。
- 複合カルシウム剤散布は、満開後10日目から10日間隔で5回、さらに満開後100日目から10日間隔で5回行うことにより、みつ症の発生を軽減できる(図1)。
- みつ症の多発が予想される年は、未発生の9月上~中旬に樹冠外周部の食味良好な大玉果を収穫し、除袋せずに摂氏5度貯蔵することにより、食味等品質にほとんど問題なく、収穫から約1か月後まで出荷可能である(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 8~9月の潅水が過度になると、ていあ部の亀裂発生を助長する可能性があるので注意する。
- 資材による遮光処理は、遮光率22%以上になると果実品質が低下するので注意する。
- カルシウム剤散布の効果は樹、年次により差があり、とくに多発条件では効果が十分でないので土壌改良、潅水などの基本的管理を徹底する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
乾燥
出荷調整
土壌改良
日本なし
良食味
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