タイトル |
バラの被覆肥料施用による隔離床栽培法 |
担当機関 |
大分温熱花研 |
研究期間 |
2000~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2001 |
要約 |
ロックウールまたは杉皮を培地としたバラの隔離床において、数種の被覆肥料を組み合わせた施肥体系にすると、従来の養液栽培に比べ切り花品質が向上し、同程度の収量が得られる。
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キーワード |
バラ、被覆肥料、隔離床、ロックウール、杉皮
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背景・ねらい |
養液栽培は、単肥配合などの培養液調製や機器操作等の養液管理が煩雑であり、養液管理がしばしばトラブルを起こす要因となっている。そこで、被覆肥料を利用したバラの簡易な隔離床栽培法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 栽培する隔離床は、これまで使用しているものがそのまま利用できる。ロックウール培地は隔離床の全面にロックウールマットを敷き、杉皮培地は5L/株を目安に杉皮を投入する。基肥は植穴に、追肥はロックウール培地では中央部に表面施用、杉皮培地では中央部に表面施用または表層5cm程度に混入施用する。点滴チューブを用い、200~500ml/株・日をかん水する(図1)。
- 被覆肥料を組み合わせて施用すると、培地内ECは0.8~1.9mSで、養液栽培に比べ低く推移するが、生育に差は認められない(図2)。
- 採花本数は、被覆肥料施用の杉皮培地でやや少ないものの、養液栽培に比べ大差ない。切り花重は、被覆肥料を組み合わせた施肥体系にして以降重くなり、切り花品質の向上が認められる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- この栽培は、ロックウール並びに杉皮培地の隔離床に適用できる。
- 追肥時期は、培地内養分濃度と肥料の溶出率から決定する。
- リン酸資材、石灰・苦土質資材を定植時施用し、年1~2回程度追肥時にも施用する。杉皮培地はpHが低下しやすいので、石灰質資材を多めに施用する。
- 微量要素を含む肥料をできるだけ使用し、不足するときは微量要素を混入する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
肥料
栽培技術
施肥
ばら
養液栽培
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