タイトル |
カキ「伊豆」に発生する接ぎ木伝染性病害 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
1997~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2001 |
要約 |
浮羽郡内のカキ「伊豆」に発生したウイルス病類似症状のうち、新梢の炭疽病様症状及び冬枝基部の粗皮症状は、接ぎ木伝染性の病害である。粗皮症状は、接ぎ木接種により栽培品種である「西村早生」以外の「伊豆」「松本早生富有」「富有」にも発現する。
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キーワード |
カキ「伊豆」、接ぎ木伝染性、炭疽病様症状、粗皮症状
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背景・ねらい |
浮羽郡のカキ産地の品種「伊豆」に、炭疽病に似た症状や粗皮(裂皮)症状等のウイルス病類似症状が発生した。上記発生樹は、樹勢が弱くなり果実生産力が小さかった。そこで、常法によりバクテリア、糸状菌の分離を行ったが、何も検出できなかった。従来、カキについてはウイルス病の報告がなく、ウイルス性病害の可能性があるため伝染性の確認と病原体の検出を行う。
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成果の内容・特徴 |
- 新梢に発生する炭疽病様症状及び2年枝に発生する粗皮(裂皮)症状は、接ぎ木接種により2年後に「伊豆」で再現される(表1)。
- 栽培品種である「松本富有早生」「富有」では、接ぎ木接種により上記症状が4年後に発現するが、その症状は主として粗皮症状である(表2)。
- ウイルス病を想定し、検定植物であるキノア、アカザ、トマト、タバコ、キュウリに汁液接種したが、症状は発現しない(データ省略)。
- 粗皮症状は病原がファイトプラズマではないかと想定し、抗生物質を散布したが発症を抑制できない(データ省略)。
- その他、核酸を抽出し2次元電気泳動等により病原体の検出を試みたが、ウイロイド等の検出はできない(データ省略)。
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成果の活用面・留意点 |
- カキ苗木を育成する際は、炭疽病様症状及び粗皮症状を示している樹からの採穂をしないようにする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
かき
キノア
きゅうり
栽培技術
たばこ
炭疽病
接ぎ木
トマト
品種
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