| タイトル | 日本ナシ「晩三吉」の黒あざ症の発生要因の解明と防止対策 |
|---|---|
| 担当機関 | 大分農技セ |
| 研究期間 | 1997~2001 |
| 研究担当者 |
広瀬正純 植山昌人 信貴竜人 川田重徳 中尾茂夫 渡辺久能 藤田義明 福田賢二 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 日本ナシ「晩三吉」の果実の黒あざ症は、収穫後30~40日間の貯蔵中のCO2、低温及び果実袋の濡れが発生要因になるので、CO2が貯蔵環境に充満しないようにすること、貯蔵温度は15℃程度とすること、果実袋が降雨で濡れている場合はよく乾いてから収穫し貯蔵すること、さらに収穫後果実を30~40日間予措(自然風乾)することによって発生を防止できる。 |
| キーワード | 日本ナシ、晩三吉、黒あざ症、CO2、低温、果実袋、予措 |
| 背景・ねらい | 日本ナシ「晩三吉」は、貯蔵中の果実に黒あざ症が発生し、商品性を損ねる場合が多い。そこで、黒あざ症の発生要因を明らかにし、発生防止技術を開発する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 「晩三吉」の黒あざ症は、CO2が発生要因となる(表1)。このことから、発生防止には、果実の呼吸によって排出されるCO2が貯蔵環境に充満しないような措置(換気、除袋、コンテナに果実を密に詰め込まない)が必要である。 2. 「晩三吉」の黒あざ症は、1℃や5℃の低温で貯蔵すると発生が多い。10℃でも微発生するが、15℃では発生しない(表2)。 3. 「晩三吉」の黒あざ症は、果実袋が濡れた状態で貯蔵すると、通常では発生しない15℃でも発生する(表3)。このことから、果実袋が降雨で濡れている場合はよく乾いてから収穫し、貯蔵する。 4. 「晩三吉」の黒あざ症は、収穫後、果実を30~40日間予措(自然風乾)し貯蔵すると発生が軽減できる(表4)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 黒あざ症発生の詳細なメカニズムについては、今後さらに検討が必要である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 日本なし |